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GTS Research Memo(6):進行中のバイオシミラーは11品目、主要6品目の潜在市場は1兆2,000億円規模

発行済 2016-01-12 07:08
更新済 2016-01-12 07:33
GTS Research Memo(6):進行中のバイオシミラーは11品目、主要6品目の潜在市場は1兆2,000億円規模
■バイオシミラーの開発パイプライン 現在、ジーンテクノサイエンス {{|0:}}が既に上市した製品、及び開発を進めているバイオシミラーは11品目にのぼるが、このうち主要6品目だけで、潜在的な市場規模は全世界で1兆2,000億円、日本だけでも900億円の市場規模になると試算されている(先発品の市場規模×バイオシミラー浸透率60%×先発品の薬価の70%)。
このうち、フィルグラスチムについては既に国内で上市されているが、海外での販売も展開していきたい考えで、現在、提携先企業を探索している段階にあり、早ければ2019年頃の上市を目標としている。
その他のパイプラインの中で、共同開発契約・基本合意書が締結されているものとしては、腎性貧血症やがん治療領域、加齢黄班変性症等の眼科領域の治療薬がある。
腎性貧血症治療薬では、2014年1月に三和化学研究所、がん治療領域薬では2015年8月に持田製薬、眼科領域の治療薬では2015年11月に千寿製薬とそれぞれ契約を締結しており、開発を加速化させている。
このうち最も開発が進んでいるのは腎性貧血症治療薬のネスプバイオシミラー(ダルベポエチンアルファ)で、順調に進めば2016年春には第3相試験に入る見込みだ。
ただ、同品目については、上市後はロイヤリティー収入を収益に計上する契約となっている。
また、フィルグラスチムよりも持続性に優れ患者の投与負担や通院負担軽減につながるペグフィルグラスチムのバイオシミラーについても非臨床試験は終わっており、現在は商業生産化に向けた生産技術確立の段階に移っている。
ペグフィルグラスチムはフィルグラスチムを原料として製造されるため、フィルグラスチムのバイオシミラーを事業化している企業でないと参入は困難とみられ、同社にとってはアドバンテージになるものと考えられる。
上市目標は海外で2019年、国内では2023年としており、現在、国内外で提携先企業を探索している段階にある。
千寿製薬と共同開発を進める眼科領域の治療薬に関しては、最も市場規模が大きい加齢黄斑変性症の先行品の薬価が高価なこともあり、安価なバイオシミラーが求められている領域でもある。
基礎研究は終わっており、2016年以降第1相試験に入る予定で、国内で2020年、海外で2022年の上市を目指している。
その他、バイオ医薬品として現在、最も売上規模が大きいヒュミラ(関節リウマチ治療薬)についてのバイオシミラーも開発を進めている。
ヒュミラは全世界で1兆3,000億円の売上規模があり、バイオシミラーとしての潜在市場は5,200億円程度を試算している。
市場規模が大きいため、競合する開発企業も多いが、同社では品質や生産性の高さが鍵を握るとみている。
現在非臨床試験を進めており、早ければ2016年にも国内外の製薬企業と提携を締結し、第1相試験に入りたい考えで、2020年頃の上市を目指している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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