[東京 18日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 19890.27 +157.35 寄り付き 19766.16 安値/高値 19741.22─19890.27
TOPIX .TOPX 終値 1626.66 +19.55 寄り付き 1612.36 安値/高値 1611.91─1626.66
東証出来高(万株) 276495 東証売買代金(億円) 26326.73
東京株式市場で日経平均は続伸。前週末の米国株がまちまちとなるなかで、欧米金利の上 昇一服が支援材料となったほか、国内企業の良好な業績や株主還元に対する積極的な姿勢 を評価する動きが広がった。大型投信の設定に伴う需給面での下支え期待も追い風となり 、日経平均は前日比0.80%高の高値引け。TOPIXやJPX日経400は1%を超 す上昇となった。
東海東京調査センター・チーフストラテジストの隅谷俊夫氏は「日経平均の予想1株 利益が1200円台へと上昇し、好決算を受けた水準切り上げの動きとなっていることに 加え、自社株買いなどの株主還元策が上げ足を速めている」との見方を示す。18日の東 京市場では、総還元性向を40%に引き上げた第一生命 8750.T や自社株買い発表の三菱 UFJ 8306.T など還元強化銘柄の上昇が目立った。
野村アセットマネジメントが運用する「野村日本企業価値向上オープン(円投資型) /(米ドル投資型)」がきょう設定されることも支援材料。4月に設定した第1弾で人気 化した経緯があり、今回も個人投資家から資金を集めるとの期待が高まっている。市場で は「短期売買となりがちな個別株の信用取引などとは異なり、投信経由の個人マネーは中 長期投資の傾向が強く、先高観につながりやすい」(国内証券)との声が出ていた。
個別銘柄では、住友電気工業 5802.T が年初来高値を更新。15日に発表した201 6年3月期の営業利益は前年比11.6%増の1500億円の見通し。また1株13円と していた15年3月期末配当を18円に増配するほか、16年3月期の年間配当予想は3 5円(前年は30円)に設定。株主還元強化の姿勢が評価された。
半面、 シャープ 6753.T が大幅続落。同社の長期格付けについて、15日に米スタ ンダード・アンド・プアーズ(S&P)が2段階引き下げて「トリプルCマイナス」に、 また同日に日本格付研究所(JCR)が6段階引き下げて「ダブルC」にしたとそれぞれ 発表した。相次ぐ格下げが嫌気された。
東証1部騰落数は、値上がり1299銘柄に対し、値下がりが479銘柄、変わらず が103銘柄だった。
(杉山容俊)