[東京 23日 ロイター] - ドル/円 JPY= ユーロ/ドル EUR= ユーロ/円 EURJPY= 正午現在 118.38/40 1.1361/65 134.50/54 午前9時現在 118.71/73 1.1345/49 134.69/73 NY午後5時 118.47/49 1.1364/66 134.64/68
正午のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点と比べ、わずかにドル安/円 高の118円前半だった。海外時間からドル高の流れが続き、朝方118円後半まで買い 進まれたが、もう一段の上昇にはエネルギーを欠き、正午にかけてじり安となった。
前日の米株高を受け、朝方はドル高/円安になりやすい地合い。ドルは午前8時半頃 に118.82円まで上昇した。ただ、日経平均が上げ幅を縮小させる中、上値追いは盛 り上がらず、正午にかけて一時118.24円までじりじり値を下げた。
テクニカル的には、現在118.71円付近にある20日移動平均線が上値抵抗線と して意識されており、欧州時間にかけてしっかり突破できなかった場合、「25日のギリ シャ総選挙を前にポジション調整が入りやすく、ドルは再び118円を割り込む可能性も ある」(外為どっとコム総合研究所の石川久美子氏)という。
過激派組織「イスラム国」が邦人2人を拘束し身代金を要求している事件で、期限と する23日午後が迫っているが、外為市場への影響は限定的とみられ、静観する参加者が 多いという。 ただ、一部では「政府の対応がまずいとして批判が出てくるようであれば、内閣の支 持率低下によるアベノミクス後退の思惑から、少しリスク回避的な動きが出てもおかしく はない」(金融機関)との見方もあった。
<ユーロ、ギリシャ総選挙にらみ>
欧州中央銀行(ECB)が国債買い入れ型の量的緩和(QE)実施を決定したことを 受け、前日の外為市場でユーロ/ドルは、一時1.1316ドルまで下落、2003年9 月以来の安値を付けた。「買い入れの規模が月額600億ユーロと、事前報道で伝えられ た月額500億ユーロより大きかったため、素直にユーロ売りに反応した」(外為アナリ スト)という。 ただ、ユーロは売られ過ぎの印象もあるとの声もあり、ギリシャ総選挙を通過して売 りが一巡した後は1.17ドル程度まで買い戻される可能性も指摘されている。
ECBのQE決定について、みずほ銀行のチーフマーケット・エコノミスト、唐鎌大 輔氏は、低インフレとの長い戦いになることを考えれば「制度設計は良かった」との見方 を示す。今後、買い入れの月額や期限を調整すれば緩和拡大を演出できるようになったと 指摘。「ECBは、手詰まりだった状況から2手、3手の手が打てるようになった」とみ ている。
ロイターが行った調査によると、エコノミスト45人中24人が量的緩和策を実施し てもインフレ率を目標の2%弱に引き上げることは不可能との見方を示した。また、45 人中30人は2016年9月以降も量的緩和策が延長される公算が大きいと見込み、この うち6人は「非常に可能性が高い」と回答した。 urn:newsml:reuters.com:*:nL4N0V15UI
(杉山健太郎)