1258GMT 29日終盤
ユーロ/ドル
ドル/円
ユーロ/円
30日終値 前営業日終値
株 FT100 4916.87(+ 2.65) 4914.22
クセトラDAX 5965.52(+13.49) 5952.03
金 現物午後値決め 1244.00 1234.50
先物 現物利回り
3カ月物ユーロ(9月限) 99.075 (‐0.040) 0.311(0.387)
独連邦債2年物 0.601(0.535)
独連邦債10年物(9月限) 129.27 (‐0.16) 2.590(2.560)
独連邦債30年物 3.328(3.301)
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<為替> ユーロが幅広く上昇。欧州中央銀行(ECB)が実施した3カ月物オペの
応札額が予想を下回ったことで、欧州銀行の資金調達をめぐる懸念が和らぎ、リスク選好
の動きが高まっている。
<株式> ロンドン株式市場は小反発。第2・四半期最終日の取引は値動きの荒い展開
となった。鉱山株が軟調だったが、医薬品アストラゼネカ
プラス圏で引けた。
FT100種総合株価指数<.FTSE>は第2・四半期に13.4%下落し、2002年第
3・四半期以来最も悪い成績となった。
アストラゼネカは7.5%高。高コレステロール血症治療薬「クレストール」のジェネ
リック(後発)品申請は特許侵害に当たるとして同社がジェネリック医薬品メーカーを訴
えていた問題で、米デラウェア州連邦地裁29日、アストラゼネカの主張を認めて特許は
有効との判決を下した。これを受けて、複数の証券会社が同社の投資判断や目標株価を引
き上げた。
鉱山株は売りが優勢となった。企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・
プロセッシング(ADP)子会社などが発表した6月の全米雇用報告で民間部門雇用者数
の増加が予想に届かなかったことで、7月2日発表の米雇用統計をめぐる悲観的な見方が
広がり、非鉄金属価格が下落したことが背景となった。
カザキミス
欧州株式市場はFTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>が小幅続落した。6月
の米ADP雇用報告が予想を下回る内容となったことを受け、米景気ペースに対する懸念
が高まった。
ただ、欧州中央銀行(ECB)による3カ月物オペの供給額が予想を下回ったことを受
けてユーロ圏における銀行の資金繰りをめぐる懸念が後退し、銀行株に買いが入ったこと
で下げ幅は限られた。
同指数<.FTEU3>は2.33ポイント(0.23%)安の993.49と3週間ぶり安値
で引けた。下落して引けるのは過去7営業日中6度目となる。
第2・四半期では7.9%下落し、四半期ベースでは2009年第1・四半期以来の大
幅な落ち込みとなった。ユーロ圏のソブリン債問題をめぐる懸念で投資家のリスク許容度
が低下した。
DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は16.98ポイント(0.66%)高
の2573.32。
米雇用統計の先行指標とされるADPの6月全米雇用報告によると、民間部門雇用者数
は1万3000人増と予想の6万人増を大幅に下回った。
BNPパリバ(パリ)のエコノミスト、ジャンマルク・ルカ氏は「ADPのデータは、
民間セクターが過去数カ月間の雇用創出ペースを維持することが難しくなっていることを
示している。景気の二番底リスクというよりも景気の回復ペースが懸念されている」と述
べた。
景気循環株である鉱山株の下げが目立った。リオ・ティント
ストラータ
一方、医薬品アストラゼネカ
薬「クレストール」をめぐる特許訴訟で連邦地裁がアストラゼネカの主張を認め、同社の
特許は有効との判決を下した。
石油株ではBP
降の下げ幅をわずかに戻した。トレーダーからはBP買収をめぐる憶測とショートカバー
の動きを指摘する声が聞かれた。
売り優勢が続いていた銀行株も底堅い展開。サンタンデール
たほか、クレディ・アグリコル
それぞれ上昇した。
<ユーロ圏債券> 独連邦債価格が小幅下落した。欧州中央銀行(ECB)がこの日実
施した3カ月物資金供給オペの需要が予想を下回ったことで、ユーロ圏の銀行の資金状態
に対する懸念が幾分和らいたことが背景。
また、米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスが今月半ばにギリシャ
を格下げし、各種指数の構成銘柄からギリシャ国債を除外する動きが出ていることでギリ
シャ国債に売りが出るとの懸念が出ていた。
しかし、ギリシャ国債の指数からの除外を前にECBがギリシャ国債を買い入れるとの
うわさが流れたこともあり、10年物のギリシャ国債と独連邦債の利回り格差は一時縮小
した。欧州取引時間帯での清算値は、前日からほぼ横ばいの807ベーシスポイント(b
p)となった。
ECBが昨年6月に実施した1年物オペ(4420億ユーロ)が来月1日に期日を迎え
るが、この日に実施された3カ月物オペで供給された資金は1320億ユーロにとどまっ
た。
今回のオペが大きな需要を集めた場合、ECBに対する銀行の依存度が依然として高い
ことを示すことになるため、こうした懸念から、週初から独連邦債に対し安全資産として
の買いが入っていた。
コメルツ銀行の金利ストラテジスト、クリストフ・リーガー氏は「リスクをはらむ大き
なイベントが終わり、今四半期もこの日が最終日となる。さらにポートフォリオのリバラ
ンスも終わった。このため、向こう数週間はリスク回避の動きが鳴りを潜める可能性があ
る」と述べた。
ECBのこの日の資金供給オペの結果を受け、周辺国国債と独連邦債との利回り格差は
縮小。欧州銀行間取引金利(EURIBOR)<0#FEI>は低下、ユーロ圏の翌日物金利で
あるEONIA
ECBの1年物オペは7月1日に期日を迎えるものの、6日の定例オペまで銀行の資金
需要を満たすために、ECBは1日に期日6日の資金供給オペを実施する。アナリストは、
これによりユーロ圏の金融システムには少なくとも500億ユーロの過剰流動性が発生す
るとみている。
ソシエテ・ジェネラルの首席欧州エコノミスト、クラウス・バーダー氏は「1日の6日
物オペの結果が判明するまで、短期金融市場の流動性について判断は下せない」と述べた。
独連邦債先物9月限
上昇する場面もあった。
独連邦債2年物
0.607%。独連邦債10年物
2年債と10年債の利回り格差は198bpとなり、ECBのオペの結果が伝わる前の
203bpから縮小した。
[東京 1日 ロイター]