日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNI:>
終値 9240.54 (+78.86) 終値 9240 (+70)
寄り付き 9261.50 寄り付き 9250
安値/高値 9153.42─9280.59 安値/高値 9140─9280
出来高(万株) 158815 出来高(単位) 69844
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[東京 18日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は3日ぶり反発。アイルランド
とスペインで実施された国債入札の需要が堅調だったことや米株高と円高一服で、投資家
のリスク回避姿勢がやや和らいだ。ただ円高進行懸念は払しょくされずショートカバーは
限定的で上値が重い。朝方買った短期筋が売りに転じると一時はマイナス圏に沈んだ。後
場は国内機関投資家の買い観測が出て上値を伸ばしたが、小口の戻り売りもあり引けにか
けては伸び悩んだ。
東証1部騰落数は値上がり1134銘柄に対し値下がり401銘柄、変わらずが134
銘柄。東証1部の売買代金は1兆0948億円と、3日ぶりに1兆円台に乗せたが薄商い
は続いている。
日経平均は後場に9200円台後半まで上値を伸ばした。特段材料が出たわけではない
が、市場では「最近は後場になると公的年金などの買い観測が流れる。規模はあまり多く
ないとみられるが、薄商いであり、短期筋による期待先行の買いも入ってるようだ」(国
内証券ストラテジスト)との声が出ていた。
米経済指標では、7月の鉱工業生産が予想を上回ったことに加え、7月の卸売物価指数
が上昇しデフレ懸念が後退。欧州では、アイルランドとスペインで実施された国債入札の
需要が堅調で、財政不安を抱えるユーロ圏諸国に対する懸念が後退し、投資家のリスク回
避姿勢が若干ながらも和らいでいるとみられている。
ただ円高懸念が払しょくされたわけではなく、対ユーロで円高が進むと急速に株価が伸
び悩む局面もあった。株式市場では「積極的に上値を買う主体が依然として不在だ。米株
高と円高一服を手掛かりに短期筋が朝方買いを入れたが、上値が重いとみて売りに転じて
いるようだ」(準大手証券)との指摘が出ていた。
米住宅着工統計では米住宅市場が依然弱いことが示されるなど弱い指標もあり、楽観ム
ードには至っていない。また米株市場ではウォルマート・ストアーズ
デポ
強く、株価の圧迫要因になっている。
一方、円高を逆手にとってM&A(企業の合併・買収)を仕掛ける企業に注目が集まっ
ている。日本企業は投資抑制の反動でキャッシュが積み上がっており、投資余力が高まっ
ていることも注目されている。
日本電産<6594.OS>が大幅続伸。同社は18日、米エマソン・エレクトリック
モーター・コントロール事業を買収すると発表した。モーター分野での世界シェア拡大な
どを材料視した買いが先行した。
政府や日銀の対策に期待する声もあるが、三菱UFJモルガン・スタンレー証券・投資
情報部長の藤戸則弘氏は「ドル安/円高の要因は米景気減速であり日本がどうにかできる
問題ではない。追加的な金融緩和だけでなく予算措置をともなう抜本的な経済対策が必要
だが、民主党代表選挙を控えた菅首相への期待は高まっていない」と慎重だ。
今年12月末に期限を迎えるエコポイント制度の延長が経済対策のメニューとして浮上
しているが、マーケットの反応はいま一つ盛り上がりに欠ける。ヤマダ電機<9831.T>が年
初来安値を更新するなど最も恩恵を受けるとみられる家電量販店株がさえないほか、パナ
ソニック<6752.T>など家電メーカーの株価も円高への懸念が強く上値が重い。
(ロイター日本語ニュース 伊賀 大記記者)