25日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想したい。
世界的な新型コロナウイルスの感染再拡大への警戒感から、安全通貨ドルの選好地合いが継続。
ただ、今晩の米経済指標の改善で株売りが弱まれば、ドル買いは抑制されそうだ。
報道によると、米国ではテキサスとフロリダ、カリフォルニアを中心に新型コロナウイルスの感染が再拡大し、1日の新規感染者数は過去最多を更新。
死者数は累計で12万人超と、深刻さを増している。
トランプ大統領は経済の早期正常化を優先する方針で、第2波の懸念が強まってもロックダウンなどの制限措置には否定的な考え。
コロナのまん延が長期的に経済活動に打撃を与えるとの見方から、前日の取引では株売り優勢となり安全通貨のドルが買われた。
本日アジア市場もその流れを受け継ぎ、ドル・円は107円台で底堅く推移した。
この後の海外市場でもコロナ禍の経済への影響を注視する展開となろう。
国際通貨基金(IMF)は24日、2020年の世界経済の見通しを4月時点から下方修正し、今後の成長の落ち込みと回復の緩慢さを指摘。
それを受け、目先もリスク回避的な円買いが継続しよう。
一方、本日発表の米経済指標のうち、国内総生産(GDP)確定値は横ばいだが、耐久財受注速報値と新規失業保険申請件数は改善が予想される。
24日のNY株式市場では調整の売りもあって大きく下げたが、今晩は底堅い経済指標で株安が一服すれば、ドル買いはいったん収束しそうだ。
【今日の欧米市場の予定】・21:30 米・5月耐久財受注速報値(前月比予想:+10.1%、4月:-17.7%)・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:133.5万件、前回:150.8万件)・21:30 米・1-3月GDP確定値(前期比年率予想:-5.0%、改定値:-5.0%)・21:30 米・5月卸売在庫速報値(前月比予想:+0.4%、4月:+0.3%)・22:30 カプラン米ダラス連銀総裁質疑応答・24:00 ボスティック米アトランタ連銀総裁講演・02:00 米財務省7年債入札・休場:中国、香港(以上端午節)