[東京 23日 ロイター] - 岸田文雄首相は23日夜、記者団の取材に応じ、ベルギーで開催される主要国(G7)首脳会談に関して、対ロシア追加制裁やウクライナへの追加人道支援について説明する意向を示した。追加の経済対策との関連では、原油・物価高対策の策定を来週指示すると述べた。
岸田首相はG7首脳会談について「国際社会の連帯を改めて発信する機会にしたい」と述べ、自身から「更なる制裁強化、人道支援について表明したい。インド、カンボジア首脳との意見交換の成果を報告し、アジアの国々への働きかけを説明したい」と述べた。「ロシアから前向きな行動を引き出すためにも国際社会の連携が大切」と強調した。
ベルギーでは、バイデン米大統領との会談を調整中といい、他の参加国とも「できるだけ多くのバイ会談をセットして信頼関係を構築するのは大事」と語った。
23日正午過ぎに行われた公明党の山口那津男代表との会談では予算審議やウクライナ情勢など多岐にわたる話題について意見交換し、「そのなかで経済の話もあった。政府として日本経済の再生のため、原油高、原材料高、物価高にしっかり対応する必要があり、来週にも(対策の)指示を出す」と話した。
23日夕刻にウクライナのゼレンスキー大統領が国会内で行われたオンライン演説で国連など国際機関が機能していないと訴えたのを踏まえ「国連改革について日本としてこれまで以上に取り組みが必要」と述べた。