■会社概要
1. 会社概要
サカタインクス (T:4633)は1896年創業以来120年以上の歴史を誇る世界3位の大手印刷インキメーカーである。
印刷インキ事業をコアとして、120年以上の歴史の中で培われた環境配慮型高機能・高付加価値製品の開発力・品揃え・高シェア、製品の高い信頼性・品質力を強みとしている。
さらにビジネステーマである「ビジュアル・コミュニケーション・テクノロジーの創造」に向けて、インキの開発・生産で培ってきた基盤技術を機能性材料事業に応用展開し、新たな事業の柱の育成も目指している。
2018年12月期第2四半期末(2018年6月末)時点の資本金は7,472百万円、発行済株式総数は62,601,161株(うち自己株式数4,201,632株)である。
連結従業員数は4,125名である。
2. 沿革
同社は1896年、個人商店の阪田インキ製造所として大阪市で創業、新聞インキの製造・販売を開始した。
1911年日本で初めて亜麻仁油製印刷インキ用ワニスの工業化に成功、1920年株式会社組織に改組、1961年大阪証券取引所市場第2部に上場、1962年大阪証券取引所市場第1部に指定替え、1987年商号をサカタインクス(株)に改称、1988年東京証券取引所市場第1部に上場した。
そして2016年11月に創業120周年を迎えた。
海外展開は、1960年フィリピン(マニラ市)に初の海外駐在所を開設し、以降順次、海外主要拠点に駐在事務所並びに現地法人を設立している。
2016年12月には、(株)東京証券取引所及び(株)日本経済新聞社が共同で算出・配信する「JPX日経中小型株指数」(2017年3月13日算出開始)の構成銘柄に選定された。
2017年1月には「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」の認証を取得した。
2017年12月には国内の主力4工場(東京、大阪、滋賀、羽生)においてTPMアドバンスト特別賞を受賞した。
TPM(Total Productive Maintenance=全員参加の生産保全)は、日本プラントメンテナンス協会によって提唱されたもので、同社の革新的生産方式の構築と海外への展開などが高く評価された。
また「設備保証度の向上」についての論文がTPM優秀論文賞 プロダクション部門 第2席を受賞した。
3. 事業内容
日本・アジア・北米・欧州市場向けに紙媒体用インキ(新聞インキ、オフセットインキ)及びパッケージ用インキ(フレキソインキ、グラビアインキ、メタルインキ)を製造・販売する印刷インキ事業を主力として、日本市場向けに印刷製版用材料や印刷関連機器を仕入・販売する印刷関連機材事業、日本・アジア・北米・欧州市場向けにインクジェットインキ、トナー、カラーフィルター用顔料分散液、機能性コーティング剤などを製造・販売する機能性材料事業、その他事業(日本市場向け化成品等販売事業、ディスプレイ関連事業、色彩関連機材事業)を展開している。
4. 日本及び海外合わせて18の国・地域にグローバル展開
2018年12月期第2四半期末時点のグループ企業は、同社、連結子会社23社、持分法適用関連会社6社、及び非連結子会社3社で構成されている。
同社から分離独立した電子部品輸出入・EMS事業のシークス (T:7613)は持分法適用関連会社である。
2016年11月には米国子会社を通じて、ブラジル連邦共和国の印刷用インキ製造販売会社であるCreative Industria e Comercio(以下、Creative)を買収した。
当面は非連結子会社だが、同社にとって南米初の生産拠点である。
Creativeを含めて、日本及び海外合わせて18の国・地域に印刷用インキ製造販売拠点を展開している。
5. 東洋インキSCホールディングスとの資本業務提携継続
東洋インキ製造(株)(現東洋インキSCホールディングス (T:4634))と、1999年に生産・ロジスティックス・デジタル関連事業及び国際事業に関して業務提携し、2000年に資本提携した。
2017年2月には東洋インキSCホールディングスとの業務提携推進及び資本提携継続を発表した。
業務提携では物流分野における一層の効率化、生産分野における相互補完、BCP対策に基づく緊急時における国内外拠点での生産補完を推進する。
また、業務提携の実効性を高めるとともに、長期的なパートナーシップ構築に向けて、相互に保有している株式のうち8割に当たる普通株式について継続保有していくことで合意した。
2割については相互に自社株買いを実施し、自己株式として取得した。
株式持ち合いを縮小して相互の保有比率を引き下げたが、東洋インキSCホールディングスは引き続き同社の第1位株主であり、資本業務提携の関係を継続する。
6. 企業広告を掲出して企業イメージを向上
企業広告を作製し、2017年6月にはJR東海道新幹線の東京駅南乗り換え口構内に、また2017年8月にはJR東海道・山陽新幹線の新大阪コンコースに掲出した。
ダイナミックなカラーリングを施したハート形の世界地図が、視覚的印象から“心臓”を想起させ、それをキャッチコピーに生かして「世界が鼓動する美しい色を。
」としている。
企業イメージの向上につながる効果が期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
1. 会社概要
サカタインクス (T:4633)は1896年創業以来120年以上の歴史を誇る世界3位の大手印刷インキメーカーである。
印刷インキ事業をコアとして、120年以上の歴史の中で培われた環境配慮型高機能・高付加価値製品の開発力・品揃え・高シェア、製品の高い信頼性・品質力を強みとしている。
さらにビジネステーマである「ビジュアル・コミュニケーション・テクノロジーの創造」に向けて、インキの開発・生産で培ってきた基盤技術を機能性材料事業に応用展開し、新たな事業の柱の育成も目指している。
2018年12月期第2四半期末(2018年6月末)時点の資本金は7,472百万円、発行済株式総数は62,601,161株(うち自己株式数4,201,632株)である。
連結従業員数は4,125名である。
2. 沿革
同社は1896年、個人商店の阪田インキ製造所として大阪市で創業、新聞インキの製造・販売を開始した。
1911年日本で初めて亜麻仁油製印刷インキ用ワニスの工業化に成功、1920年株式会社組織に改組、1961年大阪証券取引所市場第2部に上場、1962年大阪証券取引所市場第1部に指定替え、1987年商号をサカタインクス(株)に改称、1988年東京証券取引所市場第1部に上場した。
そして2016年11月に創業120周年を迎えた。
海外展開は、1960年フィリピン(マニラ市)に初の海外駐在所を開設し、以降順次、海外主要拠点に駐在事務所並びに現地法人を設立している。
2016年12月には、(株)東京証券取引所及び(株)日本経済新聞社が共同で算出・配信する「JPX日経中小型株指数」(2017年3月13日算出開始)の構成銘柄に選定された。
2017年1月には「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」の認証を取得した。
2017年12月には国内の主力4工場(東京、大阪、滋賀、羽生)においてTPMアドバンスト特別賞を受賞した。
TPM(Total Productive Maintenance=全員参加の生産保全)は、日本プラントメンテナンス協会によって提唱されたもので、同社の革新的生産方式の構築と海外への展開などが高く評価された。
また「設備保証度の向上」についての論文がTPM優秀論文賞 プロダクション部門 第2席を受賞した。
3. 事業内容
日本・アジア・北米・欧州市場向けに紙媒体用インキ(新聞インキ、オフセットインキ)及びパッケージ用インキ(フレキソインキ、グラビアインキ、メタルインキ)を製造・販売する印刷インキ事業を主力として、日本市場向けに印刷製版用材料や印刷関連機器を仕入・販売する印刷関連機材事業、日本・アジア・北米・欧州市場向けにインクジェットインキ、トナー、カラーフィルター用顔料分散液、機能性コーティング剤などを製造・販売する機能性材料事業、その他事業(日本市場向け化成品等販売事業、ディスプレイ関連事業、色彩関連機材事業)を展開している。
4. 日本及び海外合わせて18の国・地域にグローバル展開
2018年12月期第2四半期末時点のグループ企業は、同社、連結子会社23社、持分法適用関連会社6社、及び非連結子会社3社で構成されている。
同社から分離独立した電子部品輸出入・EMS事業のシークス (T:7613)は持分法適用関連会社である。
2016年11月には米国子会社を通じて、ブラジル連邦共和国の印刷用インキ製造販売会社であるCreative Industria e Comercio(以下、Creative)を買収した。
当面は非連結子会社だが、同社にとって南米初の生産拠点である。
Creativeを含めて、日本及び海外合わせて18の国・地域に印刷用インキ製造販売拠点を展開している。
5. 東洋インキSCホールディングスとの資本業務提携継続
東洋インキ製造(株)(現東洋インキSCホールディングス (T:4634))と、1999年に生産・ロジスティックス・デジタル関連事業及び国際事業に関して業務提携し、2000年に資本提携した。
2017年2月には東洋インキSCホールディングスとの業務提携推進及び資本提携継続を発表した。
業務提携では物流分野における一層の効率化、生産分野における相互補完、BCP対策に基づく緊急時における国内外拠点での生産補完を推進する。
また、業務提携の実効性を高めるとともに、長期的なパートナーシップ構築に向けて、相互に保有している株式のうち8割に当たる普通株式について継続保有していくことで合意した。
2割については相互に自社株買いを実施し、自己株式として取得した。
株式持ち合いを縮小して相互の保有比率を引き下げたが、東洋インキSCホールディングスは引き続き同社の第1位株主であり、資本業務提携の関係を継続する。
6. 企業広告を掲出して企業イメージを向上
企業広告を作製し、2017年6月にはJR東海道新幹線の東京駅南乗り換え口構内に、また2017年8月にはJR東海道・山陽新幹線の新大阪コンコースに掲出した。
ダイナミックなカラーリングを施したハート形の世界地図が、視覚的印象から“心臓”を想起させ、それをキャッチコピーに生かして「世界が鼓動する美しい色を。
」としている。
企業イメージの向上につながる効果が期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)