ブラックフライデーがやってきました! 最大60%割引InvestingProをお見逃しなく 特別セールを請求する

東京外為市場・15時=ドル91円前半、景気基調判断の上方修正予想が話題に

発行済 2010-06-17 15:40

       ドル/円   ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 91.27/32  1.2275/80  112.06/11 

正午現在   91.28/29  1.2272/75  112.02/05

午前9時現在 91.31/33  1.2298/00  112.30/33

NY17時現在 91.36/41  1.2301/07  112.53/57

--------------------------------------------------------------------------------

 [東京 17日 ロイター]午後3時のドル/円は、ニューヨーク午後5時時点とほぼ

変わらずの91円前半。市場では、明日公表される6月月例経済報告で景気の基調判断が

上方修正される見通しが話題にのぼり、ドル/円の上値を抑えたとの指摘も出ていた。ユ

ーロ/ドルは軟調な株価をにらんでユーロ/円の売りが先行したため、一時海外の安値に

迫ったが、中国株が堅調だったこともあり、ユーロ/円、ユーロ/ドル共に下げ渋った。 

 午後3時までのドル/円のレンジは91.19―91.44円と極めて狭いが、「下値

では機関投資家の買い需要がみられた」(邦銀)という。ユーロ/円は高値112.58

円から一時111.85円付近まで下値を伸ばした。「朝方、輸出企業と投信の売りがあ

った」(証券会社)という。

 

 <ドル/円>

 

 ドル/円相場は方向感に乏しい推移が続いたが、市場では「昨日の夕方から今朝にかけ

て、月例経済報告で政府が景気の『回復』を宣言するとの見通しがディーラー間で話題に

のぼったことが、ドル/円の上値抑えた原因の一つ」(証券会社)との指摘も聞かれた。

「日本の景気動向が為替市場で話題になるのは極めて珍しいこと」(大手銀)だという。

 6月の月例経済報告は18日に公表される。

 関係筋によると、政府は6月の月例経済報告の基調判断を上方修正する見通しで、5月

まで「景気は着実に持ち直してきている」としてきた基調判断を上方修正し、「回復」の

文言を盛り込むという。月例経済報告に「回復」の表現が入るのは、08年7月以来1年

11カ月ぶり。景気がリーマンショック以前の状況に復帰し、事実上の「景気回復」宣言

となる。

詳細な文言は詰めているが、2010年1─3月期実質国内総生産(GDP)2次速報

値の上方修正を踏まえた景気認識について荒井聡国家戦略・経済財政担当相は「民需が底

堅く、世界経済も緩やかに回復しており、景気は緩やかな回復基調が続く」と述べており、

こうした認識を踏襲する見通し。ただ、緩やかなデフレ状況に変化はなく、欧州の財政危

機問題の広がりなど先行きリスクも強まっており、雇用情勢や世界経済動向などを引き続

き注視していく姿勢だ。

 また、ドル/円の上値の重さについて、米長期債金利の低位安定を指摘する声も聞かれ

た。

 米10年国債利回りは3.2491%で、前日ニューヨーク市場終盤の

3.2640%から小幅に低下している。「最近の傾向として、株価が上昇しているわり

には、米長期金利が上昇しない。理由として考えられるのは、投資家から質への逃避的な

買いが入っているためだろう。ドル/円相場は引き続き米長期金利との相関が高いため、

今後(米長期金利が)上昇するようであれば、ドル/円にも上値余地が出てくるだろう。

逆に低下するようなら、ドル/円の上値が重くなる」とJPモルガン・チェース銀行のシ

ニアFXストラテジスト棚瀬順哉氏は予想する。

 <ユーロ>

 海外市場では、欧州連合(EU)・国際通貨基金(IMF)・米財務省がスペイン向け

に2500億ユーロの融資枠を検討しているとの地元紙報道を受けてユーロが一時売られ

たが、この日のアジア時間には、ユーロ/ドルは方向感の定まらない推移となった。

 「ユーロのショートカバーに乗って、ここ数日ロングポジションもたまってきている。

このまま1.25ドルに向かうのか、1.21ドル程度まで調整するのか、市場は気迷っ

ている。ただ、これまで押し目なしに上昇しており、1.21ドル台までの調整があって

もおかしくない。いったんロングが整理されれば、新たなレンジ感を形成することができ

る」(大手銀行)という。

 スペイン問題については「現在のところ、スペインの資金繰りに問題がなければユーロ

売りにはなりにくい。市場の関心は、ソブリン問題から景気腰折れや株価下落のリスクに

移っている。米住宅着工に反応したのはそのためだ」(同大手銀行)との声が出ている。

また「半期末にあたる6月末をにらんで、ファンドなどが売り込んだユーロなどの買い戻

しを先行させている。スペイン救済案も予想されていなかったわけではなく、サプライズ

感はない」(国内金融機関)という。

 <英ポンド>

 英ポンド/ドルは1.47ドル前半で一進一退。前日海外市場では一時1カ月

ぶり高値となる1.48ドル半ばへ上昇したが、きょう午前のアジア市場にかけて軟調展

開が続いた。高値からの下げ幅は170ポイントに達した。市場では、英財務相が前日に

発表した金融規制改革案をめぐる懸念が、英ポンド売りの手掛かりとして指摘されている。

 オズボーン英財務相は16日、金融サービス機構(FSA)を現在の形で存続させず、

イングランド銀行(英中央銀行)に多大な監督権限を移すことを柱とする金融規制改革案

を発表した。中銀内部に新たな金融政策委員会(Financial Policy Committee:FPC)

や独立した銀行委員会を創設、この委員会がリテール銀行と投資銀行の分離が必要かを検

討する。

 英銀行協会(BBA)のナイト最高経営責任者(CEO)は「制度変更が金融システム

に混乱をもたらすことなく迅速かつ適切に行われるよう、銀行業界は政府に協力する」と

の意向を示している。

 英ポンドは対ユーロでも下落。きょう午前の取引で0.83ポンド前半と2週間ぶりユ

ーロ高/英ポンド安水準をつけた。

 (ロイター 森佳子記者)

最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2024 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます