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神鋼鋼線工業---2017年3月期は苦戦も今後は経営基盤強化し「強い会社」を目指す

発行済 2016-11-21 07:41
更新済 2016-11-21 08:00
神鋼鋼線工業---2017年3月期は苦戦も今後は経営基盤強化し「強い会社」を目指す
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神鋼鋼線工業 (T:5660)は神戸製鋼所グループの鋼線2次加工メーカー。
橋梁やマンションなどコンクリート構造物の補強で使うPC(プレストレスト・コンクリート)鋼線や、各種クレーンなどの産業用機械、エレベーター、資源採取用など様々な用途に利用されるワイヤロープは国内トップクラスのシェアを持つ。
民需向けを強化し、公共工事の動向に左右されにくい収益構造にシフト中。
民需向けでは、自動車弁ばね用鋼線(オイルテンパー線)、ワイヤロープ、建築向けPC鋼線などに力を入れている。
自社製品の使用目的に適した製品や工法を開発して製品・設計から施工・メンテナンスまでを提供するエンジニアリング事業も展開。


11月8日に発表した第2四半期決算は売上高が前年同期比7.6%減の134.53億円、営業利益が同61.7%減の3.27億円、純利益が同21.3%増の1.17億円で着地。
公共投資関連需要では高速道路建設工事事故に伴う一斉安全点検による工事進捗の遅延の影響、民間投資関連需要では人手不足等によるマンション向け需要の工事着工遅れなど、またワイヤロープの国内需要停滞、海外市況悪化に伴う市場の縮小などで低調に推移した。
なお、通期の予想については、売上高を277.00億円(前期比5.0%減)、営業利益を9.50億円(同46.1%減)、経常利益を7.00億円(同38.3%減)、当期純利益を4.00億円(同24.1%減)と従来の予想を据え置いている。


事業環境は厳しいものの、同社は引き続き「強い会社」の実現に向けて経営基盤の強化を進める。
具体的には、国内市場で最大販売量確保するための確実な需要取り込みや、新興国需要を取り込むための海外事業推進、成長に向けた新規開発製品の拡大、事業競争力強化に向けたコストダウンの推進などに取り組んでいく方針だ。
また、ステンレス子会社のJIS法違反に関しては7月29日に発表した再発防止策を推進し、マネジメントの強化やコンプライアンス意識の改革などを取り組むことで信頼回復を目指す。



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