本日12日の欧米市場のドル・円は、欧州連合財務相理事会でのギリシャ債務協議に警戒しつつ、米国債の入札、米国3月の求人労働異動調査に注目する展開となる。
欧州連合財務相理事会では、昨日のユーロ圏財務相会合同様に、ギリシャの債務問題が協議される。
ギリシャ政府は、本日、国際通貨基金に対する債務を返済したことで、デフォルト(債務不履行)のリスクは先送りされた。
米国債の入札は、本日12日に240億ドルの3年債、13日に240億ドルの10年債、14日に160億ドルの30年債が発行される予定となっており、外貨建て資産への投資を増額させている本邦機関投資家からの応札が予想されることで、ドル買い圧力が強まることが予想されている。
米国3月の求人労働異動調査(JOLT)では、イエレンFRB議長が「イエレン・ダッシュボード」で注視している9つの雇用関連指標の内4つが発表されるが、悪天候により改善は見込まれていない。
昨日のシカゴ市場では、米国株のボラティリティーに連動する大口のオプションが取引され、恐怖指数(VIX)が6月に17、7月に23付近まで上昇した場合のヘッジが行われた。
ギリシャがデフォルト(債務不履行)に陥った場合、ユーロ圏から離脱した場合、そして、6月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが開始された場合など、市場の癇癪「テンパータントラム(temper tantrum)」に対する備えが行われたことになる。
【今日の欧米市場の予定】 ・17:30 英・3月鉱工業生産(予想:前月比0.0%、2月:+0.1%) ・23:00 米・3月JOLT求人件数(予想:510.8万人、2月:513.3万人) ・01:45 ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁講演(経済見通し) ・02:00 米財務省3年債入札(240億ドル) ・03:00 米・4月財政収支(予想:+1550億ドル、14年4月:+1069億ドル) ・欧州連合(EU)財務相理事会