[モスクワ 27日 ロイター] - ロシアのシルアノフ財務相は、2023年の財政赤字が政府が想定する国内総生産(GDP)比2%を上回る可能性があると述べた。原油価格の上限設定が輸出収入を圧迫すると予想されるため。
ノバク副首相は先週、西側諸国による価格上限措置に対応し、23年初めに石油生産を5─7%削減する可能性があると述べた。
シルアノフ財務相は、減産規模に関係なく、歳出計画は堅持し、必要に応じて市場から資金を調達したり政府基金から拠出する見通しを示した。
「財政赤字が拡大する可能性はあるか、という問題は、歳入が計画を下回れば可能性はある。来年のリスクは何かというと、価格リスクと制約だ」と会見で述べた。
一部の国がロシアを回避し、ロシアが新しい市場を開拓する中、エネルギーの輸出が減少することはあり得ると指摘した。
政府は今四半期に大規模な資金調達を実施している。また今年、政府系基金から2兆ルーブル(292億4000万ドル)強を拠出する予定。歳出総額は30兆ルーブル超と当初計画を上回る見込み。
「(ウクライナに対する)特別軍事作戦開始以降、マクロ経済の状況が変化し、インフレが上昇し、世帯支援に大規模な資源が必要になった」と述べた。