ドル/円
正午現在 95.68/73 1.4293/98 136.80/85
午前9時現在 95.42/47 1.4285/90 136.36/43
前日NY17時 95.64/65 1.4307/12 136.96/02
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[東京 3日 ロイター] 正午現在のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の午後5
時時点とほぼ横ばいの95円後半で推移している。前日海外市場でのドル売りが一服し、
ドル/円、ユーロ/ドルとも小幅なレンジ取引になった。一方、予想を上回るGDPの発
表をきっかけに豪ドルが買われ、対円、対ドルで8カ月ぶりの高値をつけた。
午前の東京外為市場では、前日海外市場からのドル売りが一服。前日海外市場では対ユ
ーロで1.4332ドルまで売られて5カ月ぶり安値をつけるなどドルが全面安となって
おり、東京市場ではこれに対するポジション調整が先行した。ドル/円は95円台で狭い
レンジ取引となり、ユーロ/ドルは1.43ドル台から押し戻されて1.42ドル後半で
推移している。
ドル/円については、クロス円が底堅いことがドルを支えたほか、CTAや国内証券な
どのドル買い意欲も強く、ドルは95円前半を売り切れずに跳ね返された。一方でHOY
A<7741.T>が海外子会社からのリパトリを検討していることが明らかになり円を支援した。
<豪ドルが一段高、09年第1四半期GDPが予想上回る>
きょう注目を集めたのは豪ドルの動き。オーストラリア統計局が発表した第1・四半期
GDP伸び率は前期比プラス0.4%と、ロイターがまとめた市場予測の中央値(同プラ
ス0.2%)を上回り、08年第4四半期のマイナス成長から早々に脱却した。
市場では商品価格の上昇トレンドが鮮明化するなかでこれまでも豪ドルへの買いが強ま
っていたが、GDPの強さが加わって豪ドルの評価はいっそう高まった。豪ドル/米ドル
更新したほか、豪ドル/円が78.90円付近まで上昇し、8カ月ぶり高値をつけた。
「オーストラリア経済の強さを確認して豪ドルへの買いが突出して強まっている。売り
が出ても利食い売り程度で、ポジションを軽くしてあらためて買い直す展開だ。豪ドル/
円は80円を目指す動きとみている」(野村証券金融市場部次長兼為替課長、前波弘氏)
との声が上がっている。
<HOYA<7741.T>が欧州子会社からリパトリ検討>
3日付日経新聞朝刊は、HOYA<7741.T>が4月の税制改正により海外子会社からの配
当金が非課税になったことを受けて欧州の子会社にある資金約1200億円を日本に還流
させると伝えている。HOYA広報担当者は「金額は未定だが、子会社から配当金として
資金を本体に還流させることを検討している。ただ、正式に決定したわけではない」とし
ている。同担当者によると、HOYAでは海外子会社の財務はオランダ子会社でユーロベ
ースで一括管理している。
市場では、日本版「本国投資法」と呼ばれるこの税制が日本企業のリパトリ(資金の本
国還流)のきっかけになるかどうかが注目されていたが、これまでのところは大きなリパ
トリの流れはできていない。市場では「今後、リパトリが広がるかどうか見極めたい」
(国内金融機関)との声が聞かれる。ただ、輸出企業の海外収益が落ちていることから配
当原資が限られるとの見方も多く「国内還流の為替への影響は限定的」(邦銀)との声も
聞かれる。
(ロイター日本語ニュース 松平陽子)
※( ロイターメッセージング:yoko.matsudaira.reuters.com@reuters.net
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