[カブール 21日 ロイター] - アフガニスタンを掌握したイスラム主義組織の共同創設者バラダル師が21日帰国し、カブール入りした。タリバンは数週間以内に新たな政府の枠組みを打ち出す方針だという。
タリバン関係者は匿名を条件に、バラダル師が部隊司令官、元政府指導者や政策立案者、宗教学者などと会談する予定だと明かした。また、タリバンが今後数週間のうちに新たな統治モデルを検討する計画で、治安や財政問題に対応するチームも設置されるとし、「危機管理には旧政府の専門家が参加する予定だ」と明かした。
新政府の体制は欧米型の民主主義ではないが、この関係者は「全ての人の権利を守る」と述べた。
タリバンは最高指導者ハイバトゥラ・アクンザダ師がこれまで公の場で沈黙を守っている。アフガンを掌握した現在、必ずしも利益が一致しない可能性がある組織内の各グループを団結させる必要がある。
一方、米国とドイツはこの日、アフガン国内の自国民に対し、治安上のリスクがあるとして、カブール空港に来ないよう勧告した。
米国をはじめとする各国が自国の外交官や民間人、多数のアフガン人を退避させようとしているが、多くの人が空港に殺到して活動の妨げになっている。
こうした勧告は、治安状態がなお不安定であることを示している。ある米政府関係者は、アルカイダやイスラム国などのイスラム過激派組織の脅威があるとして、米軍が空港への代替ルートを検討していると述べた。