[マリウポリ(ウクライナ) 17日 ロイター] - ロシア軍が包囲するウクライナ南東部マリウポリのアゾフスターリ製鉄所で17日、数週間にわたる籠城を続けていたウクライナ兵が投降した。マリウポリはロシア側の管理下に入り、苛烈を極めた同製鉄所の包囲戦は幕引きを迎えた。
ロイターの記者によると、投降したウクライナ兵を乗せたバス少なくとも7台が、親ロシア派武装勢力に護送され同製鉄所を後にした。兵士の中には負傷していないように見える者もいたという。
ウクライナ軍参謀本部は17日未明、製鉄所を防衛する守備隊の任務を終了したと表明した。
ロシア国防省は17日、製鉄所に立てこもっていたウクライナ兵について「過去24時間に265人が投降した。うち51人は重傷を負っている」と表明した。
ウクライナのゼレンスキー大統領は早朝の演説で「兵士の命を救えることを希望する。中には重傷を負った者もいる。彼らは手当てを受けている」などと述べた。
ウクライナ国防省のマリャル次官によると、兵士らは東部の親ロシア派支配地域ノボアゾフスクの病院や、同じく親ロ派地域のオレニフカに移送された。マリャル次官は、全員がロシアとの捕虜交換する場合の対象になると説明。動画を投稿し「兵士らの帰還に向けて捕虜交換が行われる」と述べた。
ただ、ロシア議員からは兵士らを死刑に処すべきとの意見も出ており、処遇がどうなるかは不明。
ロシアのペスコフ大統領報道官は17日、投降した兵士らを「国際基準に従って」扱うことをプーチン大統領が保証したと述べた。
*動画を付けて再送します。