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プーチン大統領、ウクライナ4州併合条約署名 演説で戦況触れず

発行済 2022-09-30 22:48
更新済 2022-10-01 00:54
© Reuters. ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ東・南部のルガンスク、ドネツク、へルソン、ザポロジエ4州の併合を表明した。写真は9月29日撮影(2022年 ロイター/Sputnik/Gavriil Grigorov/K

[ロンドン/モスクワ 30日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は30日、先の「住民投票」でロシアへの編入を圧倒的多数で支持したウクライナ東・南部のルガンスク、ドネツク、へルソン、ザポロジエ4州の併合を宣言し、4州の親ロシア派代表と併合条約に署名した。

署名された併合条約に基づくと、ロシアがまだ制圧していない地域も含め、ウクライナ領の22%がロシアに併合されることになる。ウクライナと西側諸国は併合には正当性がなく、承認しないとしており、開始から7カ月が経過したロシアによるウクライナ侵攻は予測不可能な新局面に入った。

プーチン大統領はクレムリンで演説し、「これは数百万の人々の意思である」と述べ、「ルガンスク、ドネツク、へルソン、ザポロジエに住む人々は永遠にわれわれの同胞となる」と表明した。

「全力を尽くしてわれわれの土地を守る」と述べ、ウクライナ政府には「敵対行為を直ちに停止し、交渉のテーブルにつく」よう要求した。

プーチン氏は37分間にわたる演説で、18世紀から第二次世界大戦までのロシアの英雄をたたえ、アヘン戦争から広島・長崎への原爆投下に至る一連の出来事など幅広い事例を挙げて欧米批判を展開。米国が第二次世界大戦末期に広島と長崎に原爆を落とし、核兵器使用の「前例」を作ったと指摘した。

演説は拍手とスタンディングオベーションで迎えられたが、ウクライナでロシア軍の勢いが失速している点には触れなかった。男性出国者の急増を招いている部分動員令についてもわずかに言及しただけだった。

プーチン氏の演説後、タス通信はペスコフ報道官の話として、プーチン大統領が併合を宣言した地域を訪問する予定は当面ないと報じた。

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