[キーウ(キエフ) 21日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は21日、米議員3人と会談し、ロシア軍の空爆に対する防空体制を強化するための支援を改めて呼びかけた。
ゼレンスキー氏は、米国のマイク・ターナー議員、ジェームズ・ハイムズ議員、エリック・スウォルウェル議員と会談し、軍隊の優先的なニーズ、攻撃を受けたエネルギー施設の修繕、対ロシア制裁強化などについて協議。会談後、対話アプリ「テレグラム」に、防空体制を強化するために必要な防空システムの提供を受けることが重要だと投稿した。
その上で、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問したことは「ウクライナに対する超党派の支持を示す大胆な行動」とし、「米国がウクライナの戦略的パートナーであることが確認された」と述べた。
これに先立ちウクライナ空軍報道官は、イランによるロシアへの弾道ミサイル売却を阻止するために同盟国の支援が必要だと訴えた。ウクライナの防空が強化され、ロシアが発射したイラン製の自爆型ドローン(無人機)「カミカゼ・ドローン」の85%を撃墜しているものの、ミサイルに対してはそこまでの効果を発揮していないと指摘した。
報道官はブリーフィングで「この2週間にドローンを撃墜した結果を見れば、われわれの防空は85%有効だ」とし、「今ではそれら(ドローン)を認識し、より効果的に撃墜できるようになった」と説明した。
イラン政府はロシアへの攻撃用ドローン「シャハド136」の供給を否定。ロシア大統領府もロシア軍がウクライナへの攻撃でイラン製ドローンを使ったことを否定している。
しかし、イラン高官2人とイラン外交官2人がロイターに語ったところによると、イランはロシアに対してさらに多くのドローンに加え、地対地ミサイルの提供も約束した。
報道官は「ウクライナには現在、弾道ミサイルに対する効果的な防空システムがない。世界が止める方法を見つけない限り、イランはそれらを(ロシアに)供給する可能性が高い」と言及した。