[ワシントン 28日 ロイター] - ロシアの対ウクライナ開戦時に米ロ両軍の間に設けられた「衝突回避」のためのホットラインで、米国がロシアに対し、ロシア軍がウクライナの重要インフラ付近で軍事作戦を行っていることについて、これまでに1度だけ懸念を伝えたことが分かった。米政府当局者が匿名を条件にロイターに明らかにした。
定期的な回線試験以外のホットラインの使用が報じられたのは初めて。ホットラインは米軍の欧州司令部とロシアの国家防衛管理センターを結んでいる。
米政府当局者によると、今月11日にポーランド領内にミサイルが着弾して2人が死亡した際にもホットラインは使われなかった。
米政府当局者は米国が警戒感を強めることになったロシアの動きについて具体的な説明を避けたが、ロシアがウクライナの重要インフラ付近の戦闘に関わっていることが分かっている。重要インフラについては、ロシア軍が占拠しているザポリージャ原発や、ヘルソン上流のノバカホフカダムが含まれるとみられる。