[バルセロナ 29日 ロイター] - 欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は29日、ロシアがウクライナでの戦争で勝利を目指す間は交渉に応じないと確信しているとし、今夏に何が起こり得るかについては「楽観視していない」と述べた。
ボレル氏はバルセロナで開催されたイベントで「ロシアは戦争に勝つという明確な意思を持っているとみている。戦争に勝とうとしている間は交渉に応じないだろう」と指摘。ロシアは軍事的目標が達成されるまでは作戦を中止しないと繰り返し表明しているとした。
イベント後には記者団に対し「現在から夏季にかけて戦争が続くことを懸念している。プーチン氏は侵略開始時の2倍に当たる30万人超の兵士を現地に集めている」と言及。ロシアのウクライナにおける軍事的プレゼンスは「巨大」であり、今も日々ウクライナを爆撃し、民間インフラを破壊しているとし、「われわれは備えなければならない。それはウクライナを支援し続けるということであり、支援しなければウクライナは(自国を)防衛することができないからだ」と語った。