(本文最後の段落で、再生手続き開始決定を受けたのは7日ではなく、簡易再生手続きを申請したのが7日である点を訂正します。)
[東京 7日 ロイター] - 米投資ファンドKKR傘下の大手自動車部品メーカー、マレリホールディングス(旧カルソニックカンセイ、さいたま市)は7日、東京地裁から法的整理で民事再生の一種である簡易再生手続き開始の決定を受けたと発表した。
帝国データバンクによると、2020年12月末時点の負債総額は約1兆1856億円で、タカタの1兆0823億円を超えて製造業では過去最大の負債額となる。
19日に債権者集会を開催し、再建計画案について改めて決議を諮る。負債額ベースで債権者の半分が同意する必要があるが、再建計画案は、これまでの手続きで提示したものと同じ内容で、6月24日の債権者会議では債権者の約95%から同意を得ている。
マレリは日産自動車系の自動車部品サプライヤーである旧カルソニックカンセイで、2017年にKKRが買収した。19年には、欧米フィアット・クライスラー・オートモービルズ(現ステランティス)の自動車部品部門だったマニエッティ・マレリと経営統合し誕生した。
日産の減産に加えて、半導体不足や新型コロナウイルス禍による影響で業績が落ち込み、20年12月期は最終赤字となっていた。私的整理の1つであるADRにより経営再建を進めたが、債権者からの全会一致での合意が得られず不成立となった。このため、東京地裁へ民事再生法の適用を申請、再生手続き開始決定を受けた。そのうえで、債権者の合意を受けた上で、7日朝(訂正)簡易再生手続きを申請した。