IC Research Memo(3):ITソリューション事業を牽引役に増収増益

発行済 2025-02-06 11:03
更新済 2025-02-06 11:15
© Reuters.
*11:03JST IC Research Memo(3):ITソリューション事業を牽引役に増収増益 ■IC (TYO:4769)の業績動向

1. 2024年9月期の業績概要
2024年9月期の連結業績は、売上高が9,290百万円(前期比8.5%増)、営業利益が443百万円(同9.5%増)、経常利益が552百万円(同16.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が384百万円(同3.2%増)と好調で、売上及び各段階利益が期初想定を上回って着地した。
期初計画との比較では、売上高がプラス3.0%、営業利益がプラス5.2%、経常利益がプラス10.2%、最終利益がプラス28.3%だった。
好調なITソリューション事業を中心に売上と利益を積み上げ、販管費の伸びを吸収した格好だ。
加えて、営業外収益として保険解約返戻金を計上したことなども経常利益と最終利益を押し上げる要因となった。


事業別の業績は、ITソリューション事業の売上高が9,040百万円(前期比8.5%増)、売上総利益が1,885百万円(同7.2%増)だった。
良好な受注環境のなか、パートナー企業を増やし受注体制を強化したことなどを受け、ソフトウェソリューション、インフラソリューションともに増収増益と好調だった。
ソフトウェアソリューションの売上高は4,440百万円(同14.4%増)、売上総利益は996百万円(同6.0%増)、インフラソリューションの売上高は4,600百万円(同3.4%増)、売上総利益は889百万円(同8.6%増)だった。
戦略的に単価の高い顧客の下に人材リソースを重点的に配分した結果、情報・通信メディア、製造、金融・証券・保険の売上が順調に伸びた。
一方、ITサービス事業の売上高は249百万円(同8.0%増)、売上総利益は36百万円(同34.5%減)だった。
フィートの多言語音声翻訳関連のアプリ・システム開発を中心に売上を伸ばしたものの、パートナー稼働が増加したことなどが減益要因となった。


ITサービス事業は減益となったものの、中期経営計画の各施策は着実に進捗を見せ、新規サービスである「らくらく入場サービス HINORI」と「iDEP」に関しては着実に導入先を開拓し、事業化に成功している。
また、研究開発体制と営業機能の強化も着実に進捗を見せた。
特に、研究開発に関しては連結子会社フィートとAIをテーマにした共同研究プロジェクトを推進しており、さらなる新規事業の創造に向けてR&D活動を強化している。
企画提案型ソリューションの確立に向けた取り組みとしては、受託開発体制の強化に継続して取り組むとともに、建設会社のDX支援や印刷会社の社内インフラ最適化支援をはじめとして、実績も着実に積み重ねた。



好調な業績を受け収益性の各指標が向上、自己資本比率も上昇し、74.3%と高い水準

2. 財務状況と財務指標
2024年9月期末の同社の財務状況は、流動資産が現金及び預金91百万円の増加、及び契約資産78百万円の増加などにより、5,824百万円(前期比2.5%増)となった。
固定資産は、保険積立金141百万円の減少、投資有価証券40百万円の減少、及びのれん31百万円の減少などにより、2,285百万円(同8.4%減)となり、総資産は8,110百万円(同0.8%減)となった。
負債においては、流動負債が退職給付に係る負債231百万円の増加、買掛金69百万円の増加、賞与引当金52百万円の増加、及び預かり金39百万円の減少などにより、2,041百万円(同17.0%減)となった。
固定負債は退職給付に係る負債294百万円の減少、及び役員退職慰労引当金53百万円の減少などにより、42百万円(同89.1%減)となり、負債合計は2,083百万円(同2.3%減)となった。
純資産に関しては、利益剰余金126百万円の増加、自己株式133百万円の増加、及びその他有価証券評価差額金14百万円の減少などにより、6,026百万円(同0.3%減)となった。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)

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