【ヘッドウォータース】過去最高売上高を6年連続更新・今期は積極投資も|2024年12月期通期決算説明(9)

発行済 2025-03-14 15:38
更新済 2025-03-14 15:45
© Reuters.
*15:38JST 【ヘッドウォータース】過去最高売上高を6年連続更新・今期は積極投資も|2024年12月期通期決算説明(9) 【ヘッドウォータース (TYO:4011)】過去最高売上高を6年連続更新・今期は積極投資も|2024年12月期通期決算説明(8)の続き


■質問
今後海外市場の進出についてはどのようにお考えでしょうか。


■ヘッドウォータース篠田
ありがとうございます。
2点あります。

1つ目は、先ほど少し触れた内容にも関連しますが、ソニーやマイクロソフトと協力し、シンガポールやニューヨークの展示会に出展しているという点です。
当社のソリューションをこうした国際的な場に持ち込むことで、グローバル市場で注目度が高まっています。
当社単体で出展すると、インパクトが弱いかもしれませんが、「ソニー」や「マイクロソフト」といったブランドとともに出ることで、世界中の展示会で大きな注目を集めることができるというのがポイントです。


これは、過去の事例でも見られる戦略です。
例えば、マイクロソフトはIBMのパソコンにOSを組み込むことで、グローバル展開を成功させたという経緯があります。
同じように、当社も強い企業と連携しながら、最終的にはマイクロソフトのようなポジションを確立することが現実的な戦略だと考えています。
そのため、グローバル企業とのアライアンスを進めることは、単なる協業ではなく、グローバル市場へ進出するための重要な手段だと位置づけています。
大手企業の機能やデバイスを活用し、それらと一体となってグローバル展開を進めるというのが、当社の基本戦略の1つです。


もう1つは、当社がベトナムに持っている「データインパクト」というラボ的な会社についてです。
この会社は、全員が英語で開発を行えるため、海外に進出した日系企業のデータ統合やデータ活用の支援を少しずつ始めています。
ここには非常に大きなニーズがあると考えています。
なぜなら、現地のベンダーでは、日本企業が求めるレベルの支援や開発を提供するのが難しいため、当社が提供するソリューションには十分な価値があるからです。
日系企業といっても現地法人として活動しているため、この市場に適したソリューションを提供できれば、ローカルマーケットでもしっかりとシェアを獲得できると考えています。
こうした海外展開の戦略と、大手企業とのアライアンスを活用したグローバル進出の2本立てで進めていきます。
どちらも、現在の事業の延長線上で実現可能な領域であり、しっかりと収益を確保しながらグローバル展開を推進していきたいと考えています。


■質問
今年に入り出来高が減少している状況かと思います。
株価対策で今後の方針を教えてください。


■ヘッドウォータース篠田
まず、IR(投資家向け広報)をしっかり発信していきたいと考えています。
ただし、これは単に株価を上げるためのIRではなく、投資家とのリレーションを強化するためのものだと思っています。
ヘッドウォータースがどのような会社なのかを、できるだけ積極的にコミュニケーションして伝えていきたいと思います。
しかし、どうしても1対1の対話になってしまったり、インサイダー情報の問題があったりするため、本来であれば私自身が直接お話しできればよいのですが、それが難しいケースもあります。
そのため、誰でも見られる形で情報を開示し、東証のルールに則った表現で発信する必要があります。


例えば、「これは確実に成功する」と思っていることでも、ルール上の制約で特定の表現しか使えないということもあります。
重要なのは、できるだけ早く、リアルタイムで情報を共有することです。
インサイダー情報やクライアントの機密情報に触れない範囲であれば、1秒でも早く発信することを心がけています。
そうすることで、ヘッドウォータースを正しく評価していただき、機関投資家や個人投資家の皆様に納得して株を購入いただくことにつながると考えています。


基本方針としては、とにかくフルオープンで情報を開示することを目指しています。
ただし、単なる表面的なデータを出すだけでは伝わらない部分もあるため、このような説明会を通じて、より質感のある情報をしっかり届けていくことが重要だと思っています。
今後もできる限りこまめに情報を発信し、投資家の皆様に正しく判断していただける環境を整えていきたいと考えています。


■質問
篠田社長は競合企業としてどこを意識していますか。


■ヘッドウォータース篠田
そうですね、意識している企業について具体的な社名を挙げてもいいのか迷いますが…。

皆さんが最初に思い浮かべるような、現在AI業界でトップと認識されている企業で、時価総額が1,000億円以上ある会社はベンチマークしています。
その企業のビジネスモデルやテクノロジーを分析し、どの分野で勝てるのか、どの分野は競争する必要がないのかを戦略的に判断しています。
そのため、ベンチマークしている企業はいくつかあります。
AI業界の上位企業を参考にしながら、彼らのビジネスモデルや技術の成長性を把握し、当社の戦略に活かしているという形です。


■質問
立派な業績だったと思います。
IRも期待が持てる内容が多かったですが、株式市場での注目度が低いのか、株価が長期的に低迷しているのが残念です。
この点についてどう分析し、どのように改善していく考えでしょうか?飛躍の年になることを期待しています。


■ヘッドウォータース篠田
ありがとうございます。
株価についてはしっかりと意識していますが、日本市場にどれだけ大きな資金が入ってくるかも重要な要素だと考えています。
ただ、資金がまったく入ってこないということはないので、どこかのタイミングでグロース市場が注目を浴びる時が必ず来ると確信しています。
その際、株価が大きく上昇できる会社と、そうでない会社の違いは何かを考えると、1つは業績の確かさ、もう1つは今後の成長性を示せるテーマを持っているかどうかだと思います。
つまり、最新の技術や市場の動向をしっかりと抑え、それを実績として示しているかどうかが重要になります。


資金が市場に流入した時、これらの条件を満たしていれば、株価は大きく伸びるはずです。
ただし、それが明日や来週に起こるとは言い切れません。
しかし、長期的な流れでは必ず資金は入ってくるので、その時に一時的な5%や10%の上昇ではなく、大きな成長を実現することを目指しています。


実際、昨年、日本のグロース市場やAI関連銘柄に資金が流入した際、当社の時価総額は一時400億円に達しました。
こうした成長性や期待感を市場に示せるよう、オーガニックな成長をしっかりと固めながら、IR活動を積極的に行い、当社の価値を全世界に発信していくことが重要だと考えています。
できることはすべてやる、というスタンスで取り組んでいきますし、先ほど言った株式分割やプライム市場への上場といったこともしっかり狙っていきます。
そういう積み上げの中で、時をしっかり待って、大きな株価の上昇をして、皆さんと一緒に喜んでいきたいなという風に思っています。


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