以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家元・社長氏(ブログ「元投資顧問会社社長のチラシの裏」)が執筆したコメントです。
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※2016年10月13日9時に執筆
■為替市場では円安方向にトレンド転換の兆し
FRBによる12月利上げ観測の盛り上がりを背景として、外国為替市場では円買いポジションの巻き戻しも含め円安への流れが加速しています。
執筆段階(2016年10月13日 9:30現在)ではまだ円安トレンド入りしたとは断定できませんが、終値ベースで105円50銭を明確に抜けてくるようだと、トレンド転換。
押し戻されるようであれば円高トレンド継続という認識で相場に挑むのが良いかと思います。
■日経平均株価は17,000円の攻防か?
好調な印象を持つNY株式市場ですが、NYダウのチャートを改めて確認してみると2015年6月1日の高値である21,440ドルを高値として、実は上値を切り下げている相場となっていることを忘れてはいけません。
日経平均株価もNYダウと同様。
2015年6月22日の高値である20,868円を頂点として上値を切り下げている相場状況が続いています。
上値抵抗線を引いてみると一目瞭然、結果論ではありますが10月11日に17,074円で跳ね返されたのも、上値切り下げのトレンドが変わっていない状況だと判断できるのではないでしょうか?
■今後の相場リスク
あまり悲観的になるのもどうかと思いますが、今後、相場に影響を大きく与えるであろうポイントをピックアップすると、
・FRBによる利上げタイミングと世界中の市場からのドルの巻き戻し
・米大統領選挙の行方
・イギリスのハード・ブレグジット懸念
・ドイツ銀行ショック
・OPECでの具体的な減産計画と原油相場
と大きなポイントが目白押しです。
加えて、個人的に非常に気になっているのがウクライナやシリアをめぐる、ロシアとアメリカの対立問題。
米大統領選挙を巡っても、アメリカ政府はロシア政府が関与するハッカー集団が民主党のコンピューターにサイバー攻撃を実施したと発表。
先日も、ホワイトハウスのアーネスト報道官が、ロシアに対してサイバー攻撃をする可能性を示唆しました。
考え過ぎなのでしょうが、こうした米ロ両大国の対立が、世界経済全体に非常に大きな悪影響を及ぼす可能性がある事を頭の片隅に入れておく必要があるでしょう。
■ポートフォリオの一部に、守りと攻めの両面を兼ね備えた金
アベノミクスの化けの皮が剥がれてきた現在、何を買っても騰がるというボーナス相場は既に終了しています。
こうした状況の中、どういった金融商品に投資していくべきなのでしょうか?
短期的には、当ブログでも紹介しているようなテーマ関連株や、材料株に資金を振り分けるのが最良の手法。
では、長期目線でじっくり投資ができる金融商品はないのでしょうか?個人的には、このタイミングこそ金への投資を考える絶好の機会だと感じています。
今後、FRBが利上げを進めていく過程で金先物の価格は下落傾向を強めていくでしょう。
実際に、この2〜3週間で金先物のチャートは大きく崩れているのが分かります。
しかしながら、長期投資という観点からは大きく値を下げたその時こそが仕込むチャンス。
金価格の下落が続いたとしても、ドルコスト平均法で考えれば、量を仕込めるチャンス。
いつ訪れるか予測不能な"経済危機”の局面では、一気に世界中の資金が安全資産とされる金に逃避し、急激な値上がりが充分に想定されます。
現に、リーマンショック前には1トロイオンス700ドル弱だった価格が2011年には1,900ドルまで上昇しています。
純金積立や金の現物を購入するという手法もありますが、換金性の面から考えると金ETF (T:1540)等は、まさに今注目するべき投資先のひとつだと言えます。
ポートフォリオの一部として、毎月コツコツと資金を振り分けるのも一つの考えなのではないでしょうか?
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執筆者名:元・社長
ブログ名:元投資顧問会社社長のチラシの裏