日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNI:>
終値 8719.24 -224.52 終値 8710 -230
寄り付き 8771.70 寄り付き 8720
安値/高値 8707.47─8796.42 安値/高値 8700─8800
東証出来高(万株) 204704 出来高(単位) 62138
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[東京 19日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は3日続落し、8月9日以来の
8800円割れとなった。欧米株の再急落を受けて東京市場も序盤から売りが先行。欧米
景気に対する不透明感や円先高警戒感などを背景に主力輸出株中心に幅広く売られ、ほぼ
全面安となった。個人投資家の押し目買いや日本株の割安感を支えに下げ止まる場面もあ
ったが、後場には週末を控えたポジション調整売りや東北地方での地震発生をきっかけと
した先物売りで下げ幅を拡大した。
東証1部騰落数は値上がり241銘柄に対し値下がり1324銘柄、変わらずが98銘
柄。東証1部の売買代金は1兆3629億円。
18日の米国株式市場は急落。米経済指標の悪化を受けて再びリセッション(景気後退)
に陥るとの懸念が強まるなか、ダウ工業株30種<.DJI> は400ドル以上値下がりし、
ナスダック総合指数<.IXIC>も5%を超える下げとなった。投資家の不安心理の度合い
を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VI
X指数)も38%上昇。投資家はリスク回避の動きを強め、東京市場も朝方から売りが先
行した。
ほぼ全面安となるなか、下げをけん引したのはトヨタ自動車<7203.T>やホンダ<7267.T>
キヤノン<7751.T>、ソニー<6758.T>など主力輸出株。欧米株が再び急落し海外の消費減
速懸念が強まっていることに加え、円先高警戒感などを背景に売り優勢となり指数を押し
下げた。韓国などが空売り規制を導入したことで「アジア株の下落をヘッジできなくなっ
た海外の投資家が、代替としてのヘッジ売りを日本の輸出株に出している」(みずほ証券
エクイティストラテジストの瀬川剛氏)との指摘も聞かれた。
また東京エレクトロン<8035.T>、ニコン<7731.T>、アドバンテスト<6857.T>など半導体
装置関連株も軟調だった。世界的な株安に加え、国際半導体製造装置材料協会(SEMI)
が18日発表した7月の北米半導体製造装置メーカーのBBレシオ(出荷額に対する受
注額の割合)が0.86と、前月の0.94から低下したことを嫌気した。
直近まで強含んでいたグリー<3632.T>やディー・エヌ・エー<2432.T>などスマートフォ
ン関連銘柄にも利益確定売りが膨らんだ。「海外勢からはこれまでの輸出株に加え内需株
にも売りが出ている」(外資系証券トレーダー)という。
主力株売りに日経平均は8月9日以来となる8800円割れとなった。「下値では個人
投資家の押し目買いが入りやすい」(立花証券・執行役員の平野憲一氏)と指摘されるほ
か、PBR1倍割れという日本株の割安感や、日銀による指数連動型上場投資信託受益権
(ETF)買い入れ期待などが下支えし、朝方の売り一巡後は下げ渋る場面があった。
ただ、週末の後場でポジション調整売りが出やすく上値の重しになったという。また、
気象庁によると、19日午後2時半過ぎに東北地方で強い地震が発生。宮城県北部、宮城
県南部、宮城県中部、福島県中通り、福島県浜通りで震度5弱、福島県会津で震度4を観
測した。NHKによると、地震のマグニチュードは6.8。市場では「東北地方での地震
発生も先物売りのきっかけになった。欧米株市場や為替動向が懸念され新規の買いは少な
い」(準大手証券トレーダー)との声があった。
(ロイターニュース 杉山容俊)