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ソルクシーズ Research Memo(4):主力のソフトウェア開発事業は本体の収益悪化が響き増収減益に

発行済 2018-02-23 12:16
更新済 2018-02-23 12:33
ソルクシーズ Research Memo(4):主力のソフトウェア開発事業は本体の収益悪化が響き増収減益に
■ソルクシーズ (T:4284)の業績動向

2. 事業セグメント別動向
(1) ソフトウェア開発事業
ソフトウェア開発事業の業績は、売上高が前期比5.6%増の13,693百万円、営業利益が同11.0%減の494百万円となった。
売上高の内訳を見ると、SI/受託開発が前期比4.8%増の12,313百万円、ソリューションが同13.4%増の1,379百万円といずれも増収となった。
前述したように旺盛なシステム開発需要を背景にSI/受託開発の増収基調が続いたほか、ソリューションについてもクラウドサービスやIoTソリューション、子会社のノイマンの売上げが拡大した。
一方、営業利益は不採算プロジェクトの発生や外注費の増加等により2期連続の減益となった。


なお、単独ベースの業績を見ると売上高は前期比3.7%増の10,500百万円、営業利益は同31.3%減の128百万円となった。
売上高を業種別で見ると、金融業界向けは前期比5.5%増の7,355百万円と5期連続で増収となった。
なかでも、その他金融向け(サービサー等)が同63.2%増と大幅に伸びたほか、生保・損保が同13.6%増、クレジットが同8.4%増となった。
その他金融向けについては2016年に受注した大型プロジェクトの売上げ貢献が寄与している。
一方で、大型開発案件が一巡した銀行向けが同16.5%減となったほか、証券向けも同19.9%減と落ち込んだ。
なお、金融業界向けの粗利益率については不採算プロジェクト発生の影響により、前期比1.4ポイント低下の15.3%となった。


金融業界以外の産業向け売上高は前期比3.0%増の2,889百万円となり4期連続の増収となった。
通信業向けが前期比57.8%増と大幅増収となったことが寄与したが、その他の業種では流通業向けが同12.8%減、製造業向けが同39.6%減といずれも減収となった。
需要は引き続き旺盛なものの、システムエンジニアの不足により選別受注を進めてきたことが伸び悩む要因となっている。
ただ、粗利益率は選別受注の効果により前期比1.6ポイント上昇の22.6%と改善した。


主要子会社の収益動向を見ると、8社中5社が増収増益となり、うち3社(イー・アイ・ソル、コアネクスト、アスウェア)は過去最高業績を更新した。
イー・アイ・ソルについては計測器や制御機器等の組込み系システム開発の受注が好調だったほか、IoTソリューションについても大手メーカー向けに、製造ラインに導入されるなど業績に寄与し始めており、2ケタ増収増益となった。
コアネクストについては証券バイサイド向けの受注増加、アスウェアについては企業のネットワーク環境整備のためのインフラ構築の受注増により業績が拡大している。


また、エクスモーションについても引き続き、自動車分野におけるコンサルティングニーズが旺盛で、2017年12月期は特に自動運転関連の設計支援が好調に推移し売上高は前期比2ケタ増収となった。
利益面でも増益となったが、人員の採用強化策の一環として本社を移転したほか、Webサイトの大幅なリニューアルを実施(採用情報ページはアニメーションも駆使した斬新的なつくりに)、また、内部管理体制強化のための費用増もあって利益率は若干低下した。
なお、人員の採用についてはこれらの取り組みの成果もあって予定どおりに進み、2017年12月期末でコンサルタント及びエンジニア合計で25名の体制となっている。


(2) デジタルサイネージ事業
デジタルサイネージ事業の業績は、売上高が前期比5.1%減の307百万円、営業利益が同92.8%減の3百万円となった。
2017年12月期は高千穂交易 (T:2676)と代理店契約を締結し、東北エリアでのセキュリティシステムの拡販に取り組んだものの、アミューズメント施設向けの受注が低調に推移したことにより減収減益となった。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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