金曜日のダウ平均は、米中首脳会談を控えて前半は様子見のため値動きが少なかったが、後半に米中関係者から交渉進展を示唆する報道がされると上昇し、月次でも上昇で終わった。ダウ平均は0.79%高、 S&P 500は0.81%高、ナスダック総合指数 は0.79%高となった。
ロイター通信は米中関係の貿易交渉で、中国の関係者が「合意点は着実に増えている。しかし両国の違いは依然として残っている」と述べたと報じた。
また、トランプ大統領がG20で開催予定の習近平国家主席との会談で「何か(合意)がうまくいく可能性がある」と述べたとも報じられた。
しかし、対中強硬派のナバロ国家通商会議(NTC)委員長が、会談に同席するとも報じられており、警戒すべき理由も残っている。
これらの楽観的な発言は貿易問題に敏感になっている株式市場を上昇へと導いた。ボーイング(NYSE: BA)とキャタピラー (NYSE:CAT)は、国際的な貿易問題に敏感であり、特に後者は4%以上上昇した。
ブルームバーグがOPEC経済委員会が先月の水準から1日あたり130万バレル(bpd)減産することを提案したと報じると、石油価格下落の影響を受けていたエネルギー銘柄は上昇して取引を終えた。
バークレイズがSVBフィナンシャルグループ(NASDAQ: SIVB)の格付を上げた後、株は上昇し、ゴールドマン・サックスの株安を無視して金融セクターは上昇した。
バンク・オブ・アメリカはゴールドマン・サックスの格付けを買いからニュートラルに引き下げ、目標株価を225ドルとした。マレーシアの政府系投資会社1マレーシア・デベロップメント(1MDB)のための数十億ドルもの資金調達方法に対し制裁金が課される可能性があり、ゴールドマン・サックス(NYSE: GS)は2%以上値を下げた。
検察は、2人のゴールドマン・サックスの銀行員らが1MDBから20億ドル以上を盗んで、銀行の事業を確保するために賄賂を外国公務員に支払ったと主張した。
企業収益面では、ゲームストップ(NYSE: GME)が予想を上回る第3四半期決算だったが、低い通年のガイダンスが失望を誘い6%以上値を下げた。