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コニシ Research Memo(3):営業利益は微減益だが原材料価格の上昇が主要因

発行済 2018-12-26 16:03
更新済 2018-12-26 16:20
■業績動向

1. 2019年3月期第2四半期の業績概要
(1) 損益状況
コニシ (T:4956)の2019年3月期第2四半期の業績は、売上高63,023百万円(前年同期比4.5%増)、営業利益2,866百万円(同5.6%減)、経常利益2,972百万円(同2.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,810百万円(同5.7%減)となった。
営業利益以下は前年同期比で微減益となったが、期初計画値に対してもやや下回った。
全セグメントで増収となり、需要面では比較的好調であったが、原油価格の上昇に伴い原材料価格が上昇したことで減益となった。
結果は減益だが、全体としてはまずまずの決算だったと言える。


営業利益の増減要因を見ると、マイナス要因としては連結範囲の変動(角丸建設、KF Instruments India)による減少90百万円、販管費の増加49百万円、原材料価格の高騰417百万円、工場経費の増加58百万円等があったが、プラス要因としては、販売価格の上昇314百万円、工事会社及び化成品の利益率変動65百万円、売上増加による利益増1,369百万円があり、結果として前年同期比で169百万円の減少となった。
販管費の増加分のセグメント別内訳では、ボンド事業が233百万円の増加、土木建設事業が155百万円の減少、化成品事業が26百万円の減少であった。
原材料価格の高騰ではボンド事業が347百万円、土木建設事業が70百万円であった。
販売価格の上昇では282百万円がボンド事業であった。


(2) 財務状況
2019年3月期第2四半期の財務状況は、流動資産は前期末比で67百万円減少し75,478百万円となった。
主に現金及び預金の増加90百万円、受取手形及び売掛金の減少1,355百万円、たな卸資産の増加156百万円による。
固定資産は前期末比で913百万円増加し28,960百万円となったが、主に設備投資による有形固定資産の増加722百万円、のれんの償却による無形固定資産の減少46百万円、投資その他の資産の増加238百万円による。
その結果、資産合計は104,439百万円(前期末比846百万円増)となった。


負債合計は、44,830百万円(同154百万円増)となったが、主に支払手形及び買掛金の減少268百万円、1年内返済予定の長期借入金を含む短期借入金の減少50百万円、長期借入金の減少419百万円等による。
また、純資産合計は、主に親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金の増加1,301百万円等から59,608百万円(同692百万円増)となった。


(3) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは2,671百万円の収入であったが、主な収入は税金等調整前四半期純利益の計上2,903百万円、減価償却費753百万円、売上債権の減少759百万円、主な支出はたな卸資産の増加698百万円、仕入債務の減少217百万円による。
投資活動によるキャッシュ・フローは757百万円の支出であったが、主に有形固定資産の取得による支出1,059百万円等による。
財務活動によるキャッシュ・フローは1,317百万円の支出であったが、主な支出は借入金の減少380百万円、自己株式の取得340百万円、配当金の支払い509百万円による。


以上から2019年3月期第2四半期の現金及び現金同等物は前期末比553百万円増加し、26,099百万円の残高となった。



主力のボンド事業は住関連用や産業資材用を中心に堅調な推移
2. 2019年3月期第2四半期のセグメント別状況
(1) ボンド事業
セグメント売上高は24,046百万円(前年同期比2.0%増)、同セグメント利益は1,903百万円(同15.9%減)となった。
販売数量増があったものの原材料価格の高騰及び輸送コストの高騰がありセグメント利益は減益となった。
業界別の売上高及び状況は以下のようであった。
なお2018年3月期から、コニシ本体の土木建設用接着剤は土木建設事業に組み換えられている。


a) コニシ 一般家庭用:売上高3,286百万円(同2.5%増)
コンビニエンスストア、100円均一ショップ、ホームセンター向けが好調に推移し、売上高は前年同期比で増加した。


b) コニシ 住宅関連用:売上高9,572百万円(同4.2%増)
新築住宅着工件数は横ばいであり市場環境としては必ずしも追い風とは言えなかったが、内装工事用、建築資材製造用は堅調に推移した。
床施工用接着剤などで大手ユーザーを獲得したことも増収に寄与した。


c) コニシ 産業資材用:売上高3,417百万円(同1.2%増)
主な製品は、紙管・製袋用途向け水性エマルジョン形接着剤、パネル用途向けウレタン系接着剤、自動車関連産業向け離型剤、産業用ホットメルト系接着剤などだが、特に以前から拡販に注力してきた紙関連、パネル用、電子材料用などが堅調に推移して増収となった。
しかし比較的好調であった保冷車向けは横ばいとなったことなどもあり、計画値に対しては下回った。


d) コニシテープ:売上高1,576百万円(同4.9%増)
以前は産業用に含まれていたが、順調に売上高が増加したことから、今期より新しいサブセグメントとして切り出された。
新規顧客の開拓が進んだこともあり増収を維持した。


e) サンライズ:売上高4,202百万円(同0.2%減)
コニシルートでの販売は好調であったが、一般戸建て向けが停滞した。
特に天災・天候不順の影響もあり8月~9月が不振であった。


f) ウォールボンド工業:売上高1,271百万円(同0.2%増)
主要製品は壁紙用接着剤であることから、100%が住宅関連である。
コニシ本体向け(主に西日本での販売)は比較的好調であったが、東日本での売上高が伸び悩んだ。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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