以下が、今日のマーケットで注目すべき３つのポイントである。
1. IBMの決算報告は予想を上回る
ダウ平均の構成銘柄であるIBMは、売上高と純利益がどちらも予想を上回り、今日の米国株式のテックセクターは上昇が予想される。
アナリストのコンセンサス予想が売上高217.5億ドル、EPS（一株あたり利益）4.82ドルであったのに対して、同社の決算では売上高217.6億ドル、EPS4.87ドルとなった。
IMBは通期の予想EPSを13.9ドルと発表している。
IMB(NYSE:IBM)株は時間外取引で7%の上昇となっている。
2. P&G、ユナイテッド・テクノロジーズ、コムキャストの決算報告
ダウ構成銘柄２企業の決算報告が控えている。
世界最大の一般消費財メーカーのプロクター・アンド・ギャンブル(P&G） (NYSE:PG)の決算では、売上高170億ドル、EPSは1.21ドルと予想されている。
P&Gは株式市場の下落の中で、ディフェンシブ銘柄として過去12ヶ月でいまだに上昇基調である。前回10月に発表されたの決算で売上高を堅調に伸ばし、株価も順調である。
ユナイテッド・テクノロジーズ (NYSE:UTX)も決算発表を控えている。予想売上高は約170億ドル、EPSは1.55ドルとなっている。
また、ケーブルテレビ・情報通信・メディアエンターテイメント事業を展開するコムキャスト(NASDAQ:CMCSA)も同様に決算を控える。
アナリストの予想売上高は275億ドル、EPSは0.65ドルである。
コムキャスト傘下のNBCUniversalは、ストリーミングサービス事業を展開する予定であると今月初旬に発表した。
3. 需要減退の懸念により原油は下落
原油価格は世界経済成長の低迷による需要減速への懸念を受けて、上値が重い。
シカゴのPrice Futures Groupのアナリストであるフィル・フリン氏は「もちろん、中国の原油需要の減速に関する証拠はみられていない」と述べる。
同氏は「サウジアラビア率いるOPECは、原油価格を支えることを断言している。しかし、想定以上に世界経済が低迷した場合、OPECが十分な対応を行えるのかということは疑問である」と加えた。
米国石油協会（API）の 週間石油在庫統計が控えており、原油市場を動かす可能性がある。
先週の 週間石油統計では前週から56万バレル減少していた。