このコンテンツは、マイネット (T:3928)の2018年12月期(2018年1-12月期)の決算説明会の音声を文字に起こしたものです。
なお、実際の説明会で使用された資料は、同社のウェブサイトをご覧下さい。
6本に分けたコンテンツの5本目です。
さてここから、2019年の三大重点施策についてお話申し上げます。
2019年特に投資を行う部分を申し上げますが、中長期の意味合いも込めながらでお話してまいりますのでご覧ください。
先ほど「ゲームのセクターというものは2つに分かれます」と申し上げました。
大規模タイトルの新規ローンチ市場、端的に言いましたら日本のゲーム企業が今苦しんでいる市場です。
片やゲームサービスの市場、運営中のタイトルでしっかりと収益を上げていく市場であるゲームサービス市場。
その中でも当社がターゲットとする対象は、およそ月商2,000万円から2億円のレンジのタイトル群になります。
このタイトル群の数自体が、綺麗に右肩上がりをずっと続けているという姿をグラフでご覧いただけると思います。
これが、我々がこのゲームサービス業にまだまだ従事し、まだまだこれを磨き上げ、ここの領域で圧倒的NO.1になり続けることによってまだ成長ができるし、その次に繋がっていくというように信じている根拠です。
この図ですが、まず右肩上がりであることもご覧いただけると思います。
そしてもうひとつの見方として、2017年1月。
この時点の2016年までタイトルのこの線はほとんど落ちておりませんが、おわかりいただけますか。
少しずつ減るようには見えているのですが、実際この2017年あたりからほとんどが横ばいになっています。
ゲームサービス仕入対象レンジになったタイトルたちというのは、そこからやめたり減ったりっていうことがほとんど行われなくなるものです。
そこに対して2017年のものが積まれました。
2018年のものが積まれました。
2019年のものが積まれます、というようになっていきます。
またこれまで、2億円以上だったような古いヒットタイトルたち。
これらもだんだん運営の長寿化によって、ここのレンジに入ってくる。
それによってこの地層がどんどんと積み上がり、積み上がり、というようになっていく。
これがゲームサービスのターゲット市場の状態です。
今で頂上というのではなくて、この2,000万円から2億円帯というターゲットの領域については本当にタイトル数がまだまだ上から地層が積み重なっていくような状態になっております。
ここが、ゲームサービス事業というもののベースマーケットであるということをご存知いただきたいです。
ゲーム産業全体、マーケット全体というのが結構厳しくなっている事業体が多くなっているなどの話が出てきたりします。
そこを単にゲームセクター、ゲームマーケットととらえるのではなく、先ほど申し上げた大規模タイトル新規ローンチマーケットと、このゲームサービスのマーケットというものは別物であると、ホームランねらいのマーケットと10年空間をつくっていくマーケットは別物であるっていうように認識をいただけると、今の現状というものをとらえやすくなってくるんじゃないかと思います。
ゲームメーカーさんの中でも、今不振に陥ってらっしゃる企業さんがいらっしゃいますが、よく分解してみてください。
彼らが苦しんでいるポイントは、ほとんどこの大型タイトル新規ローンチマーケットにおける勝負で負けているだけで、既存のタイトルたちを長期運営している部分ではほとんど崩れてないはずです。
我々は今何をしているかというと新規ローンチ部分ではなく、あくまで長期運営の圧倒的プロフェッショナルになっていくということを早期から選んで、そこのマーケットで戦うことをしています。
今現在のこのV字回復であるとか、さらなる成長・利益積み上げというのが実現しています。
この因数分解をご理解いただけると、全体がわかりやすくなるかなと思っております。
そんな中、今回、重点施策として仕入ペースのアップというのを目指して進行してまいります。
これまで、上場以降ほぼずっと、月1タイトルペースということをここでも申し上げながら進めてきました。
「業」の完成に向けて仕入ペースを月1本から月2本へと目指してまいります。
それを目指す上で、もちろん今まで通りの大規模タイトルだとか、黒字運営中のタイトルの仕入は行うのですが、それをさらに積み増していくため範三つの仕入範囲拡張を公表させていただきます。
一つ目が、大規模赤字タイトル。
二つ目が、チーム合流型。
三つ目が小規模タイトル。
の3つになります。
まず一つ目、大規模赤字タイトル。
これは、最近市場に増加してしまっている月商1億円オーバーなのだけど赤字しかも数千万円の赤字というようなタイトルたちがございます。
こういうタイトルたちは、実はポテンシャルを秘めていますが、運営の仕組みができていなかったり、我々のRPAのような取り組みができていないために赤字になっているということがすごく多いです。
その部分をしっかり我々の再生力で再生して、黒字キャッシュフローを生む状態にしていくということを進めてまいります。
二つ目、チーム合流型。
これはチームごとメンバーごと当社に引き入れるという方式です。
これまで過去、クルーズさん、グラニさんをはじめとして、過去10社と実績のあるこのチーム合流型のタイトルの仕入というものを積極的に進めていきます。
当社のPMIの力によって、メンバーさんにとってもよりロングでハッピーなキャリアを提供し、そのタイトルたちがより長くワクワクの10年空間にしていくというところを実現してまいります。
三つ目、小規模タイトル。
これは前半も申し上げましたRPA・AIの導入によって人手をぐっと圧縮しながら1個1個のタイトルを運営することができるようになっています。
すなわち月商が2,000万円を切っているような状態であったとしても、しっかり利益を出しながら運営することができるということを実現しております。
この三つの方式。
「大規模赤字タイトル」「チーム合流型」そして「小規模タイトル」。
これは、ここまで仕入範囲を拡張して月2本体制を作り上げていくということを今年目指してまいります。
続きまして、全領域AI進化です。
AIというお話についてはこれまでも幾度も申し上げています。
やはり2020年代は圧倒的にAIの時代になります。
AIをいかに駆使できたかということが勝負の勝ち負けを分けてまいります。
そこにおいて我々は圧倒的に勝っていくための大規模な投資を行うことで、AI時代に勝ち抜き続けられる体を作っていくということを決めております。
事業・組織をAI-Readyの状態にするということ、AIを使って成果を上げるための組織や事業構造を作り上げていくことです。
そこで三つ大きな重点戦略を書いております。
AI開発、RPA開発、そしてAI人材育成です。
AI開発においては、中長期において、そしてゲームサービスだけでなくその後のコミュニティサービスにも転用できるようなコミュニティバランスをAIで内製開発していきます。
これはアルゴリズムをどんどんと磨き上げていくということであり、それを使った商材・商品というものをどんどんと社内でも出し検証していくということです。
AI開発を行って勘と経験中心型の運営から脱却していくということをしてまいります。
二つ目、RPA開発。
ゲームサービス専用のゲームの運営に必要なワークフローです。
そのワークフローに合致したワークフローをどんどんと自動化していくようなゲームサービス専用のRPAシステムをAIスタジオで内製開発しております。
ここにより投資を重ねていくことで、定型作業工数をRPA化で3割削減するということを今現在目指して進めております。
三つ目、AI人材育成。
AI時代に今申し上げたRPA、予測型のAIをしっかりと駆使して成果を出していける人材ばかりにしていくということです。
2010年代はまだデーターサイエンティストが希少扱いされたり、AIを使えるのはすごいね、高価だね。
高収入だね、となっていましたが、2020年代は変わります。
データサイエンス、つまりデータドリブンで仕事できるのは普通のことになり、AIを駆使して仕事するのが普通のことになります。
ただそれをいかに先んじて、組織全体で取り組める状態にするかが重要です。
そこに我々は取り組んでまいります。
AIの人材育成、650人全員がデータドリブン及びAI活用で成果を出すということができる。
そのための研修プログラムを今現在つくっており、あるAIの研修開発企業と組んで、作成して進行しております。
この三つの投資です。
これらにしっかりとパワーをかけて、今期投資を行って、全領域AI進化というのを進めてまいる所存でございます。
(6/6)に続く