以下が、本日の米国市場で注目するべき3ポイントである。
1. 米雇用統計
日本時間午後9時30分に、米国労働省は非農業部門雇用者数(3月)を発表する。2月の雇用統計は予想を大幅に下回る結果であった。
市場予想では、非農業部門雇用者数(3月)は17万5000人増であると見込まれている。2月分では2万人しか増えなかったため、雇用は改善されると予想されている。
グラント・ソントン社のDiane Swonk氏は「ヘルスケアや専門サービス部門の労働市場の改善によって、増加が見込まれている」と述べた。また、同氏は「2月は天候に関する原因により建設業の雇用は大幅に減少したが、(3月では)回復が見込まれるだろう」と付け加えた。
失業率 は3.8%でとどまる予想がされており、インフレ指標である平均時給は、3月では0.2%増と予想されている。
今日の雇用統計に先立って発表されている雇用指標はまちまちである。ADP雇用統計は予想を上回らなかった。一方、失業保険申請件数は、数十年ぶりの低水準まで下がっている。
2. 米石油掘削リグ稼働数に注目
日本時間6日午前2時にベイカーヒューズが週おきに発表している石油掘削リグ稼働数が発表される。米国のシェールオイルによる記録的な生産とOPECの減産の構図の中で、現在石油掘削リグ稼働数にも注目が集まっているだろう。
先週のデータでは、石油掘削リグ稼働数は前週の824から816へと減少した。2月中旬より約4.8%の減少である。
また、OPECは3月の時点で4ヶ月連続で減産を行っている。特にサウジアラビアは協調減産の割当量を超える減産を続けている。
一方で、EIAの3日の発表では、米国が日量1210万バレルという記録的水準で原油生産を続けていることがわかっている。
4日の原油先物 の終値は36セント安で、1バレルあたり62.10ドルとなっている。
3. アトランタ連銀のラファエル・ボスティック総裁の講演
トランプ米大統領がピザチェーン企業の元CEOのハーマン・ケイン氏をFRB理事に指名する意向を示した後で、市場はFRBの動向に注目している。また、アトランタ連銀のラファエル・ボスティック総裁の講演が日本時間6日午前4時に開催される。
Bosticはアトランタのジョージア州立大学で「混乱と機会:デジタル社会におけるポリシーの形成」と題した講演がありQ&Aセッションもあるという。