30日の日経平均は反発。
92.51円高の21709.31円(出来高概算11億4000万株)で取引を終えた。
29日の米国市場は、30日から再開される米中通商協議のほか、利下げが予想されるFOMC、米民主党大統領選候補者の第2回討論会を見極めたいとの思惑から、まちまちの展開だった。
模様眺めムードの強い相場展開の中、注目されたファナック (T:6954)の決算を受けた株価反応が強かったことが、ややセンチメントを明るくさせた。
前日に利食い優勢だった東エレク (T:8035)も堅調となるなど、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が日経平均を押し上げる格好となり、寄り付き直後には一時21792.98円まで上げ幅を広げる局面もみられた。
日銀政策決定会合では、超低金利政策を維持しており、サプライズがなかったことで後場は上げ幅を縮める局面もみられたが、21700円を挟んでの底堅い展開だった。
東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1500を超えており、全体の7割を占めている。
セクターでは電力ガス、電気機器、倉庫運輸、水産農林、食料品、医薬品、保険が堅調。
半面、その他金融、情報通信、パルプ紙、石油石炭が冴えない。
指数インパクトの大きいところでは、ファナック、東エレク、アドバンテスト (T:6857)、中外薬 (T:4519)、大塚HD (T:4578)、TDK (T:6762)がけん引。
一方で、連日で強い値動きが続いていたソフトバンクG (T:9984)が利食いに押されている。
東エレクは強いトレンドが継続しており、需給状況も良好なため、本日の上昇に違和感はないだろう。
一方で、ややサプライズ感のあったファナックは一時2万円の大台を回復していた。
ただし、直近の調整部分を吸収する格好であり、短期筋のショートカバーが中心ともみられる。
明日以降、節目の2万円を上放れる値動きを見せてこれるかが注目されるところである。
また、決算を手掛かりとした日替わり物色になりやすく、明日はソニー (T:6758)やアンリツ (T:6754)、ZOZO (T:3092)、M&A (T:2127)などの決算反応に市場の関心が集まりそうである。
米中通商協議のほか、利下げが予想されるFOMCを見極めたい中で、個別企業の決算を手掛かりとした値幅取り狙いが中心になりそうだ。