20日の香港市場はまちまち。
主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比60.30ポイント(0.23%)安の26231.54ポイントと5日ぶりに反落する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は23.62ポイント(0.23%)高の10132.77ポイントと5日続伸した。
売買代金は794億9000万香港ドルに縮小している(19日前場は966億3200万香港ドル)。
銀行株安が全体相場の重し。
恒生銀行(ハンセン銀行:11/HK)が1.5%安、中国工商銀行(1398/HK)と交通銀行(3328/HK)がそろって0.8%安、中国建設銀行(939/HK)が0.7%安、中国郵政貯蓄銀行(1658/HK)が0.4%安と下落した。
本土系の銀行に関しては、中国人民銀行(中央銀行)による金利の市場化改革路線が逆風。
金利水準の低下を通じた利ザヤ縮小が懸念されている。
人民銀が午前9時30分(日本時間午前10時30分)に公表した新たな指標となる金利は、前日と比較して0.06ポイント低下した。
半面、ゼネコンや建材のインフラ建設セクターは高い。
中国鉄建(1186/HK)が2.2%、中国中鉄(390/HK)が2.1%、中国建築国際集団(3311/HK)が1.6%、中国建材(3323/HK)が2.7%、華潤水泥HD(1313/HK)が1.3%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が0.9%ずつ値を上げた。
政策支援の動きが期待されている。
20日付の外電では、「中国当局は地方政府によるインフラ投資を目的とした特別債の発行枠について、増額の容認を検討中」と関係者の話として報じた。
他の個別株動向では、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が11.1%高と大幅続伸。
同社は19日、中間期の25%増益を報告した。
ブローカー各社は、そろって石薬株の見通しを引き上げている。
一方、本土市場は5日ぶり反落。
主要指標の上海総合指数は、前日比0.11%安の2880.00ポイントで取引を終えた。
金融株が下げを主導。
ハイテク関連株、自動車株、運輸株、公益株なども売られている。
半面、不動産株は高い。
医薬品株、農業関連株、メディア関連株、インフラ関連株の一角も買われている。
このほか、深セン上場の不動産や証券、空港、港湾などの銘柄群は続伸。
深セン総合指数は0.1%高と上昇し、8月の高値を切り上げた。
【亜州IR】