[フランクフルト/北京 11日 ロイター] - 中国の自動車大手、長城汽車 (SS:601633) (HK:2333)の魏建軍会長はフランクフルトモーターショーでロイターのインタビューに応じ、欧州連合(EU)での販売台数が年間5万台に到達すれば、現地工場の建設を検討する可能性があると述べた。
同社は現在、国内市場の成長鈍化を背景に、国外市場での販売と生産台数を拡大して、世界的な存在感と利益を高めることを目指している。同社は国内のSUV(スポーツ用多目的車)とピックアップトラックの販売で首位に立つ。
魏氏は高級ブランドSUV「ウェイ」をEUで2年以内に発売すると述べ、バッテリー式のプラグインハイブリッド車も投入する計画を明らかにした。
外国ブランドを取得する可能性についての質問に同氏は、市場への新規参入に新たなブランドは必要ないと答えた。
長城汽車は中国で今年、販売台数を伸ばした数少ないメーカーの1社で、1─8月は前年同期比5.79%増の62万4000台を売り上げた。
同社はロシア中央部の都市トゥーラでの生産を開始している。生産能力は年間8万台。
欧州で現地生産を計画している中国メーカーは長城汽車にとどまらない。吉利汽車[GEELY.UL]はスウェーデンとベルギーにボルボ車の生産施設と、ベラルーシに吉利ブランドの車両を生産する工場を保有している。