[ムンバイ/ニューデリー 1日 ロイター] - 米自動車大手フォード・モーター (N:F)とインドの同業マヒンドラ・アンド・マヒンドラ (NS:MAHM)は1日、インドで新たな合弁会社を設立すると発表した。これによりフォードはインド事業のリスク低減と、新興国向け車両の開発・生産コストの削減を目指す。
新会社の企業価値は2億7500万ドルと見積もられている。出資比率はフォードが49%になる。
合弁設立に伴い、フォードはインド市場向け戦略も変更する。これまで同国では単独で事業を運営してきたが、今後は新会社がフォードの生産施設を利用してフォードとマヒンドラ両ブランドの国内と新興国向け車両の開発と生産を手掛ける。
合弁設立手続きは2020年半ばに完了する見通し。フォードは生産工場2カ所含む現地資産と従業員を新会社に移管する。ただ西部の都市サナンドにあるエンジン工場と南部の都市チェンナイのグローバル事業センターは維持する。
フォードは浮いた資金を、米国内のトラック事業の維持や中国事業の修正などより緊急性が高く、将来の利益に結び付く取り組みに振り向ける。
フォードはインド事業に20年間で20億ドル余りを投資してきたが、市場シェアは3%にとどまるなど苦戦している。17年にはマヒンドラと新車種の共同開発などで戦略的提携契約を締結した。