[東京 11日 ロイター] - 大型で非常に強い台風19号が、12日から13日にかけて首都圏を直撃する見通し。気象庁は「大雨特別警報」を発表する可能性があるとして、厳重な警戒を呼びかけた。鉄道各社の計画運休や航空便の欠航、百貨店の臨時休業などが既に決まっている。台風に備えて食料品を買い込む動きもみられ、店頭では一部商品が既に品薄になっている。
JR東海 (T:9022)は11日、東海道新幹線の東京─名古屋間について、12日始発から終日、運転を取りやめると発表した。名古屋─新大阪間は上下計6本のみ運行する。
JR東日本 (T:9020)は、首都圏全域と静岡県の一部の在来線について、12日の午前9時以降、順次運転を取りやめると発表。東北・山形・秋田・北陸・上越の各新幹線は、12日午前11時以降に出発する列車から本数を減らし、その後運休となる。
その他の私鉄各線でも計画運休を行う見通し。
全日空 (T:9202)は12日に全国各地の空港を発着する490便の欠航を決定。このうち、羽田と成田を発着する便は全便が、中部と関西を発着する便はほとんどが欠航となる。
日本航空 (T:9201)も全国各地の空港を発着する513便を欠航とする。羽田と成田を発着する便はほとんどが欠航となる。
また、三越伊勢丹は、12日は日本橋の三越本店、新宿の伊勢丹本店など首都圏の6店舗を臨時休業すると発表した。
台風19号は11日午後0時45分現在、父島の西北西約450キロメートルの海上にあり、中心気圧は925ヘクトパスカル。非常に強い勢力を保ったまま、12日夕方から夜にかけて、東海地方または関東地方に上陸する見込みとなっている。
大雨特別警報は、数十年に一度の降雨量となる大雨が予想される場合に発表される。
気象庁によると、1958年(昭和33年)に1200人超の死者・行方不明者を出した狩野川(かのがわ)台風に匹敵する記録的な大雨となるおそれがあるとして、全国的に暴風や高波、土砂災害などに厳重な警戒を呼びかけている。
民間の気象情報会社ウェザーニュースでは、9月に上陸した台風15号より暴風圏が広範囲に及び、局地的に風速が秒速60メートルに達する可能性もあるとしている。