本日のマザーズ指数は、外部環境の好転を受けて小幅に続伸となった。
前日の米国市場は、英国と欧州連合(EU)がEU離脱の修正案で合意したことや主要企業の業績改善などを好感して主要3指数は反発した。
日本市場では、米株高の流れに加え、業績底入れの期待を背景に、昨日と同様に電子部品セクターを中心に堅調な動きが見られた。
また、前場引け直前に、中国の7-9月期の実質GDP成長率が市場予想を下回ったとの発表があり、同国政府による景気対策強化の思惑から、日経平均は一時年初来高値を更新した。
こうした流れから個人投資家センチメントも改善し、マザーズ市場にも買い気が波及した。
しかし、後場に入ってからは日経平均も利益確定売りに押され、マザーズ市場でも、時価総額の大きいサンバイオ (T:4592)やメルカリ (T:4385)、ミクシィなど売り圧力に押されたことによって指数は押し下げられ、上げ幅を大きく縮小するかたちとなった。
個別では、開発課題として取り組んでいた「ゼオライトナノ粒子の製造方法と粒径制御技術」について科学技術振興機構から成功と認定されたと発表した中村超硬 (T:6166)が25%超、今期大幅増益見通しを発表してから昨日まで3日連続でストップ高を付けている霞ヶ関キャピタル (T:3498)は18%超、前場取引時間中に、中国の情報テクノロジー会社であるチェンザオと同国での心理相談に関するAPIを使用したコンテンツ配信に関する業務提携契約を締結したメディア工房 (T:3815)は17%超と、いずれもストップ高水準まで買われた。
また、東京証券取引所本則市場への変更を申請し、パッシブファンドからの資金流入などの思惑からピーバンドットコム (T:3559)が9%超と大きく上昇した。
その他では、ビリングシステム (T:3623)、ギフティ (T:4449)、エスユーエス (T:6554)、大泉製作所 (T:6618)などが値上がり率上位に並んだ。
一方、レアジョブ (T:6096)、昨日からの利益確定売りの流れが続いたイノベーション (T:3970)、3連騰からの利食い売りが優勢となったパワーソリューションズ (T:4450)はいずれも7%超の下落となった。
その他、Welby (T:4438)、減損損失の計上発表から売りの流れが続いたSansan (T:4443)、今期の小幅な増益見通し発表からの売りが続いたウォンテッドリー (T:3991)、フィードフォース (T:7068)、アクアライン (T:6173)などが値下がり率上位となった。
なお、売買代金は概算で541.17億円。
騰落数は、値上がり150銘柄、値下がり134銘柄、変わらず11銘柄となった。