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「空飛ぶタクシー」企業、来年は資金調達が急増か=調査

発行済 2019-12-10 11:52
更新済 2019-12-10 12:01
「空飛ぶタクシー」企業、来年は資金調達が急増か=調査

[9日 ロイター] - 投資家向けウェブサイト、ピッチブックが9日公表した調査結果によると、来年は電気自動車が上空を移動する「空飛ぶタクシー」を手掛ける新興企業が数百万ドル規模の資金を調達し、陸上輸送の新興企業から投資家の資金を奪うかもしれない。

ピッチブックによると、米シリコンバレーのジョビー・アビエーション、ドイツのリリウム・アビエーションといった空飛ぶタクシー企業は、今年は資金調達が低調だったが、来年は過去最高額を調達する可能性がある。

調査報告によると、空飛ぶタクシー事業は「都市交通の景色を激変させる可能性を秘めている」が、商業化と黒字化に向けてはなおも規制や技術面で大きな障害に直面している。

ピッチブックはジョビーの企業価値を4億5000万ドル、リリウムを5億7600万ドルと算定した。ジョビーはこれまでに1億2800万ドル超を調達しており、出資企業には米インテル (O:INTC)のベンチャー部門やトヨタ自動車 (T:7203)が含まれる。

リリアムは1億ドル超を調達しており、中国のインターネット大手、騰訊控股(テンセント・ホールディングス) (HK:0700)が主要株主だ。

第3の空飛ぶタクシー企業、ドイツのボロコプターには同国ダイムラー (DE:DAIGn)と中国の浙江吉利控股集団 (HK:0175)の自動車大手2社が出資。調達した額は1億ドル近く、企業価値の評価は2億5000万ドルとなっている。

ピッチブックによると、リリウムは5億ドルの資金調達を検討中。これは2009年以来の空飛ぶタクシー業界全体の調達累計額を上回る。

トヨタ系の米ベンチャーキャピタル会社、トヨタAIベンチャーズのジム・アドラー代表は、空飛ぶタクシー新興企業への投資では「最前列につける必要がある」とし、「空飛ぶ自動車が実現したとき、トヨタはそこにいるだろう」と語った。

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