13日のドル・円相場は、東京市場では108円99銭から109円66銭まで上昇。
欧米市場でドルは109円71銭まで買われた後に109円21銭まで反落し、109円34銭で取引を終えた。
本日16日のドル・円は109円台で推移か。
米中通商協議のさらなる進展が期待されているものの、協議終了の時期は定まっていないことから、リスク選好的なドル買いはやや抑制される可能性がある。
報道によると、ムニューシン米財務長官は14日、米中が第1段階の通商合意に至ったことについて、「世界経済の成長にとって非常に良い」と述べており、「第2段階の合意には複数回の段階を経て至る可能性がある」との見方を示した。
米通商代表部(USTR)によると、第1段階の貿易協定での合意には、知的財産権、技術移行、農産物、金融サービス、通貨、外国為替の分野で、中国経済や貿易体制での構造改革やいくつかの修正が必要となるようだ。
また、関税については、2500億ドル規模の中国商品対象の25%の関税を維持し、1200億ドル規模には関税率を15%から7.5%に引き下げることになった。
トランプ米大統領は「ほとんどの関税を維持し、現行の関税を交渉に利用する」との見方を伝えており、対中輸入関税の撤廃には相応の時間が必要となる可能性が高い。
市場関係者の間からは、「米中通商協議における第2段階、第3段階の合意形成に向けた作業は難航する可能性がある」との声が聞かれており、通商協議の進展を慎重に見極める必要がありそうだ。