[20日 ロイター] - 中国株式市場は下落して終了。ただ、通商問題で「第1段階」の合意に達した前週以降の米中関係改善の兆候を受けて3週連続の上昇となった。
上海総合指数 (SSEC)終値は12.1282ポイント(0.40%)安の3004.9376。
上海と深センの株式市場に上場する有力企業300銘柄で構成するCSI300指数 (CSI300)終値は9.897ポイント(0.25%)安の4017.253。
週間では、CSI300が1.2%高、上海総合は1.23%高となった。
前日、中国財政省は、新たに関税を免除する米国製品6品目のリストを公表。一方、ムニューシン米財務長官は、来年1月初旬に「第1段階」通商合意の署名が行われる見通しを示した。
海外投資家は27営業日連続でA株(人民元建て株式)を買い越し。今年最長となった。
上海総合指数は、月初から5%上昇、年初来では21%上昇している。
香港株式市場は上昇。貿易問題巡る米中の緊張緩和を好感し3週連続の上昇となった。
ハンセン指数 (HSI)終値は70.86ポイント(0.25%)高の2万7871.35。
ハンセン中国企業株指数(H株指数) (HSCE)終値は44.34ポイント(0.40%)高の1万1030.23。
週間では、ハンセン指数が0.7%高、H株指数は1.8%上昇した。
市場参加者は、中国返還20周年でマカオを訪問中の習近平国家主席の発言に注目した。
習主席は記念式典で、香港とマカオの問題への外部勢力の介入は容認しないと述べた。
ソウル株式市場の株価は約8カ月ぶりの高値で引けた。ムニューシン米財務長官が19日、米中両国は1月初旬に第1段階の貿易合意文書に署名するだろうと述べたことが背景。
総合株価指数(KOSPI)は5月2日以来の高値で終了。今週は1.6%上昇した。
外国人投資家は1619億ウォン(1億3952万ドル)相当の買い越し。
出来高は6億3764万株で、取引された908銘柄のうち437銘柄が上昇した。
シドニー株式市場の株価は下落して引けた。休暇シーズンを前に、金融・ヘルスケア関連株が安かった。ただ、週間では続伸となった。
今週は1.1%高となった。オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)が追加利下げをするとの期待が高まったことや、米国と中国による「第1段階」の貿易合意を背景に、16日には大幅上昇した。
コムセックの市場アナリスト、スティーブン・ダリアン氏は「相場をさらに上向かせるような新たな材料はなかった。過去最高値に近づいていることも上値が重い要因だ」と話した。
金融株では4大銀行が0.4%から0.6%安で引けた。マネーロンダリング(資金洗浄)問題で相次ぐ訴訟に見舞われているウエストパック銀行 (AX:WBC)は4営業日続落。
消費関連株安も指数の重しとなった。小売り大手ウェスファーマーズ (AX:WES)は0.3%安、ウールワース (AX:WOW)は1.6%安。
一方、金属価格の上昇を背景に、鉱業株は高かった。リオ・ティント (AX:RIO)は1.4%高、ニュークレスト・マイニング (AX:NCM)は1.9%高。
(リフィニティブデータに基づく値です。前日比が一致しない場合があります) OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20191220T091720+0000