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グローセル Research Memo(3):自動車向けを中心とした半導体商社だが、自社製品の拡販にも注力

株式2020年02月07日 17:41
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© Reuters. グローセル Research Memo(3):自動車向けを中心とした半導体商社だが、自社製品の拡販にも注力

■事業概要1. 主な事業内容グローセル (T:9995)の主たる事業は、マイクロコンピューター(マイコン)や各種半導体等を半導体メーカーから仕入れ、販売する電子部品商社としての機能であるが、長年に亘って単に仕入れた商品を販売する商社事業だけでなく、顧客の製品開発の初期段階から共同で開発や提案を進める「デザイン-イン」を強みとしている。

商社事業が中心であるため、決算短信上では正式なセグメント情報は開示されていないが、会社の説明資料によれば、主な製品別売上高(2019年3月期)は、集積回路が約70%、半導体素子が約16%、表示デバイスが約2%、その他が約12%となっている。

主な仕入先(2019年3月期)は、ルネサスが約77%、日立関連が約6%、その他自社開拓による新規取引先(CSB=Consumer Satisfaction Business)が約17%となっている。

全体での取引先数は400社超であるが、上位30社で売上高の約90%を占める。

製品の向け先は多岐にわたっているが、ルネサス製品に限れば、約60%が自動車分野、約30%が産業分野(各種機械、ロボット、医療機器等)、残りの10%がアミューズ、民生用、OA機器等向けとなっている。

主な取引先企業としては、日立オートモティブシステムズ(株)、新電元工業 (T:6844)、クラリオン(株)、マレリ(旧カルソニックカンセイ)、澤藤電機 (T:6901)などがある※。

※これらは必ずしも売上高比率の高い順ではない。

2. 特色、強み同社の主力事業は記述のようにルネサスやその他半導体・電子デバイスメーカーから商品を仕入れ、主に自動車部品関連企業や各種産業用機器メーカーに販売する「商社機能」であるが、同社の場合は単に商品を右から左へ流す商社機能だけでなく、以下のような特色や強みを持っている。

(1) 高い提案力・開発力同社は自社内に開発、技術サポート部門を有し、創業以来多くのエンジニアを育成してきたことから、提案力・開発力に優れており、そのため顧客の製品計画のかなり早い段階から共同で開発を進めることが可能となっている。

特に近年、ルネサスのような大手デバイスメーカーは、個々の顧客からの詳細な要望やソリューションに応える機能(デザイン-イン)を商社に委ねる傾向が強くなっているが、すべての半導体商社がこれに対応できるわけではなく、そこで半導体商社間で差が出てくる。

その点で、同社の持つ高い技術力や豊富な経験は顧客の要望に十分応えられるレベルにあり、これは同社の強みだろう。

(2) 大手顧客との太いパイプ主要な大手顧客、特に自動車電装品におけるティア1グループ企業との長い付き合いも同社の特色であり強みだろう。

単に生産面での恩恵(生産増→同社売上増)を受けるだけでなく、ハイブリッド車、EV、ADASなどの次世代自動車で高い技術を有するティア1グループ企業とのビジネスで、同社の強みである技術力・開発力・提案力にも一段と磨きがかかるだろう。

要求が最も高く厳しいと言われる日本の自動車電装品のティア1グループ企業と深い関係があること自体が、同社の財産とも言える。

この技術力・開発力・提案力を自動車分野だけでなく各種の産業用機器やFA機器、生産システム、検査システムなどにも展開されており自動車・産業両分野からの事業の拡大が可能としている。

(3) STREAL事業の開始更には、2018年4月に開始した「STREAL」(ストリアル)事業が同社のこの特徴を更に強固なものとしている。

この半導体センサーの事業は、日立から譲り受けた基本技術を発展させ、世界でも類のない高精度レベルの半導体ひずみセンサーを同社が独自に開発したもの。

(詳細後述)この事業は同社がファブレスメーカーとして機能するもので、このような「メーカー的事業」を行えるのも同社の特色と言えるだろう。

以上のように同社は、単にデバイスを右から左へ流す商社機能だけでなく「付加価値を付ける」ことができる商社である。

これは売上総利益率の高さからもうかがえる。

同社の売上総利益率(2019年3月期)が9.3%であったのに対し、同じようにルネサス製品を多く扱う主な半導体商社の売上総利益率は、三信電気 (T:8150)が7.7%(同)、新光商事 (T:8141)が9.1%(同)、佐鳥電機 (T:7420)が8.7%(2019年5月期)となっている。

同社が持つ技術力・開発力・提案力によって「付加価値」がオンされた結果と言えるだろう。

今後、STREAL事業の本格化に伴い、収益性の大幅な向上が期待される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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