(ブルームバーグ): 2020年米大統領選で再選を目指すトランプ氏の陣営メンバーと共和党最大の選挙資金担当者の一部は、追加で10億ドル(約1100億円)を調達する新たな目標について協議している。ブルームバーグ前ニューヨーク市長の巨額の資金に対抗する。協議に参加している2人の関係者が明らかにした。
ブルームバーグ氏は、民主党の候補指名を獲得できるかどうかにかかわらずトランプ氏打倒に向けて最大10億ドルを投じるとしており、共和党側は対応策の検討に追われている格好だ。それには保守派支持の富豪にトランプ氏関連のスーパーPAC(特別政治活動委員会)への献金を大幅に増やすよう呼びかけることなどが含まれる。
大口献金が求められる富豪として、カジノ運営会社ラスベガス・サンズの過半数株式を所有するシェルドン・アデルソン氏や、オラクルの共同創業者ラリー・エリソン氏、ブラックストーン・グループのスティーブン・シュワルツマン最高経営責任者(CEO)、コンチネンタル・リソーシズの創業者ハロルド・ハム氏らの名前が取りざたされているという。
選挙資金担当者によると、この協議にはトランプ氏の娘婿であるジャレッド・クシュナー大統領上級顧問と、共和党全国委員会(RNC)のトミー・ヒックス共同委員長が参加している。クシュナー氏、RNC、トランプ氏の選挙陣営にコメントを求めたが、今のところ回答は得られていない。
ブルームバーグ氏は選挙広告に4億ドル超を投じるなどしており、それが全米での支持率上昇につながっている。政治専門サイトのリアル・クリア・ポリティクスによる各種世論調査の平均では、ブルームバーグ氏の支持率はバーニー・サンダース上院議員、バイデン前副大統領に次ぐ3位となっている。
ブルームバーグ氏は19日にネバダ州ラスベガスで開催される候補者討論会に初めて参加する。
(免責事項:ブルームバーグ氏はブルームバーグ・ニュースの親会社ブルームバーグ・エル・ピーの創業者で、過半数株式を保有している)
原題:Trump Backers Want Extra $1 Billion to Blunt Bloomberg Spending(抜粋)
--取材協力:Jordan Fabian.
記事に関する記者への問い合わせ先:Washington Bill Allison ballison14@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Wendy Benjaminson wbenjaminson@bloomberg.net, Magan Crane
©2020 Bloomberg L.P.