[ワシントン 4日 ロイター] - 米下院金融委員会は4日、一連の不祥事を起こした銀行大手ウェルズ・ファーゴ (N:WFC)が連邦規制当局との和解条件を守っていなかったとの報告書を公表した。
報告書は、規制当局も和解条件の履行を積極的に促さなかったとして批判している。
報告書は1年にわたる調査を基にまとめた。下院金融委員会では来週、同行のチャールズ・シャーフ新最高経営責任者(CEO)とベッツィ・デューク会長が初の証言に臨む。
報告書は、ウェルズ・ファーゴの取締役会と経営陣が、連邦規制当局と2016─18年に合意した一連の和解を真摯に受け止めていなかったと批判。特に、経営陣が内容に重大な欠陥のある計画を繰り返し規制当局に提出することを取締役会が容認したとしている。
また、規制当局の側もウェルズ・ファーゴに対して説明責任を求めなかったという。
同行の広報担当は、報告書の内容を精査しているとコメントした。
また報告書は、ウェルズ・ファーゴの元CEOであるティム・スローン氏が議会で「不正確で誤解を招く証言」を行ったとも指摘。スローン氏は通貨監督庁(OCC)が2018年に出した同意審決を順守していると証言したが、実際には顧客対応改善計画の一部を順守していなかったという。
スローン氏のコメントはとれていない。