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サイネックス Research Memo(7):自治体向けホームページ・アプリ開発サービスやデジタルサイネージの成長期待

発行済 2020-04-02 15:07
更新済 2020-04-02 15:21
© Reuters.  サイネックス Research Memo(7):自治体向けホームページ・アプリ開発サービスやデジタルサイネージの成長期待

■今後の成長戦略3. ICTソリューション事業の成長戦略と進捗状況ICTの進化により、インターネットを活用した様々なサービスが日常生活で利用されるようになるなか、地域の活性化においても重要な役割を果たすものとサイネックス (T:2376)では考え、同事業の拡大に積極的に取り組んでいく方針だ。

現在、ICTソリューション事業では主に10のサービスを展開している。

業績寄与という点では、現状、収益モデルがある事業は5~6事業とみられ、その中で『わが街ふるさと納税』『わが街とくさんネット』、トラベル事業の3事業で同事業セグメントの収益のほとんどを稼ぎ出していると弊社では推定している。

今後の成長が期待できる事業としては、自治体向けホームページ・アプリ開発サービス(『わが街ホームページ』『わが街アプリ』)や『わが街NAVI』などが挙げられる。

現在はまだ先行投資段階ではあるものの、いずれも着実に自治体での導入が進んでおり、中期的に収益貢献する可能性が高いと弊社では見ている。

ホームページ・アプリ開発においては、情報セキュリティ対策が脆弱な自治体もまだ多く、セキュリティ強化を打ち出して受注獲得を進めていく。

最近では『わが街事典』を発行する際は、電子書籍版も同時に発行しており、その際に合わせてホームページやアプリのリニューアル提案も進めている。

自治体のホームページ・アプリの開発実績はまだ47自治体であり、『わが街事典』で922自治体のネットワークを構築していることから考えると、潜在的な成長余地は大きいと見られる。

一方、『わが街NAVI』については大日本印刷との共同事業で2017年からスタートしているが、既に20~30案件の受注を獲得している。

前述した長崎や大阪だけでなく、仙台や銀座、福岡などでも設置が進んでいる。

4K/8Kの高解像度の大型液晶ディスプレイとなり、字が大きく鮮明に表示できることから、高齢者にも好評なようだ。

機器の設置・運用・保守費用は地域事業者からの広告収入で賄うため、自治体はコストをかけずに行政情報やイベント情報、観光情報、防災関連情報などを動画も含めて配信することが可能なため、今後、市役所だけでなく、その他の公共施設や商業施設などにも導入台数が拡大するものと期待される。

そのほか、ヤフーと資本提携を解消したことで、新たな媒体を通じた広告サービスなども展開していく方針だ。

具体的には、Google Map上に顧客企業の情報を登録代行・管理する「わが街Mapping」などが挙げられる。

2020年3月期業績は景況感が悪化するなかで増益確保を目指す4. 2020年3月期業績見通し2020年3月期の連結業績は売上高で前期比0.5%増の14,000百万円、営業利益で同32.8%増の510百万円、経常利益で同23.7%増の530百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同11.7%増の330百万円と期初計画を据え置いている。

第3四半期までの通期計画に対する進捗率を見ると売上高で73.2%、営業利益で53.5%となっており、直近3年間の平均(売上高74.3%、営業利益70.2%)と比較して、営業利益面でやや遅れ気味となっている。

また、年明け以降は新型コロナウイルス感染の拡大で、旅行商品の販売もマイナスの影響を受けるなど市場環境が一段と悪化していることもあり、利益面で計画を下振れする可能性もある。

事業セグメント別で見ると、出版事業は、既述のとおりサンマークが連結対象から外れたことで減収となる見込みだが、利益面ではプラス要因となる。

既存事業については『わが街事典』が1,000の大台に乗せる見通しとなっており、前期比で堅調な売上が見込まれる。

また、子育てガイドや防災関連などの派性商品も需要が旺盛で、成長が続く見込み。

懸念点としては、年明け以降の新型コロナウイルス感染拡大により景況感が一段と悪化しており、地域事業者における広告出稿意欲の低下が挙げられる。

ただ、広告主は地域密着型の不動産業や冠婚葬祭業など不況期でも安定した出稿が見込まれる事業者が多く、大きな影響はないものと弊社では見ている。

ICTソリューション事業では、ふるさと納税の一括業務代行やホームページ・アプリ開発サービスの契約自治体数、『わが街NAVI』の導入数など順調な拡大が見込まれる一方で、トラベル事業の落ち込みがマイナス要因となり、売上高、利益ともに伸び悩む可能性がある。

また、ロジスティクス事業については、郵便発送代行事業が引き続き好調であり、通期でも2ケタ増収増益が続く見通しだ。

不動産事業はサンマーク所有物件からの賃料収入がなくなるため減収減益となる見込み。

同社は現在新本社ビルを建設中でテナントビル化する予定だが、完成時期は2021年2月となるため、業績には2022年3月期以降に寄与するものと予想される。

足元の市場環境については厳しいものの、同社の過去業績を見ると2008年秋に発生したリーマンショックを契機とした不況や、2011年3月の東日本大震災後の景気悪化時においても、比較的業績は堅調に推移している。

2008年以降は『わが街事典』のサービスが普及拡大期にあったことも一因だが、広告主が地域密着型の中小事業者で景気が悪化しても安定した出稿を行う事業者が多いことから、比較的不況抵抗力の強い会社と見ることもできる。

中期的には地方創生など公共分野を事業領域として安定した顧客基盤を持っていること、「デジタルシフト」によりICTソリューション事業の成長が期待できることから、収益の落ち込みがあったとしても一時的であり、2017年3月期に記録した過去最高益(営業利益で813百万円)も数年後に更新することも可能と弊社では考えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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