日経平均は大幅続伸で節目の23000円を大きく上回り、コロナ後最高値も更新した。
前日の米株式市場では、トランプ米大統領がバイオテクノロジーのモデルナと1億本のワクチン購入の契約を交わしたと発表し、ワクチン実用化による経済正常化期待が強まったほか、追加財政策を巡る議会折衝も時間の問題との楽観的な見方から大幅高となった。
また、このところ売られていたハイテク株も半導体関連を中心に大きく上昇した。
この流れを好感して、本日の東京市場でも、値がさのグロースハイテク株も含めてほぼ全面高の展開となった。
ただ、ここ最近大きく買い戻されていた景気敏感系のバリュー株はやや伸び悩んだ。
それでも、為替の円安基調なども追い風となり、日経平均は後場に入ってからも上げ幅を拡げる展開となり、高値では、23316.69円まで買い進まれた。
大引けの日経平均は前日比405.65円高の23249.61円となった。
東証1部の売買高は14億1149万株、売買代金は2兆5583億円だった。
セクター別では、精密機器、電気機器、医薬品、サービス、その他製品などが上昇率上位となった。
一方、鉄鋼、空運、海運、繊維、不動産などこのところ買い戻されていたバリューセクターはやや売りに押されて下落率上位に並んだ。
東証1部の値上がり銘柄は全体の68%、対して値下がり銘柄は28%であった。
個別では、感染管理事業拡大で業績予想を上方修正した大幸薬品 (T:4574)、4-6月期連結税引前損益が前年同期の0.47億円の赤字から1.63億円の黒字に転じたアステリア (T:3853)などが大幅高となった。
また、業績の大幅上方修正が好感されたチェンジ (T:3962)や住友林業 (T:1911)、第1四半期が大幅に上振れたパーソルHD (T:2181)なども大きく買い進まれた。
その他、前期の上振れ決算や今期増益見通しが買い安心感につながったパンパシHD (T:7532)も大幅に上昇した。
一方、今期業績見通しが市場予想を下回ったCKD (T:6407)、第3四半期の収益鈍化が失望売りを誘ったシステム情報 (T:3677)、市場想定を上回る赤字見通しを示したJFEHD (T:5411)は大きく売られた。
東証1部の売買代金上位では、ソフトバンクG (T:9984)、ファーストリテ (T:9983)、任天堂 (T:7974)、ソニー (T:6758)、トヨタ (T:7203)などが上昇した。
そのほか、東エレク (T:8035)、レーザーテック (T:6920)、アドバンテスト (T:6857)などの半導体関連銘柄の上昇が目立った。