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UPDATE1: 東京株式市場・大引け=続落、仕掛け的な先物売りで一時1万円割れ

発行済 2010-05-20 16:24

日経平均<.N225> 日経平均先物6月限<0#2JNI:> 

終値 10030.31 -156.53 終値 10040 -100

寄り付き 10121.85 寄り付き 10100

安値/高値 9999.59─10161.7 安値/高値 10000─10170

出来高(万株) 205150 出来高(単位) 93312

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 [東京 20日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は続落。前日比150円を超え

る下落となり、一時、2月10日以来、約3カ月ぶりに1万円を割り込んだ。ユーロ安/

円高やアジア株の軟調をきっかけに短期筋から仕掛け的な先物売りが入り、裁定解消売り

を巻き込んで下げ幅を広げた。韓国哨戒艦沈没の調査結果をめぐり緊張感が高まっている

ことも警戒されている。

 東証1部騰落数は値上がり393銘柄に対して値下がり1185銘柄、変わらずが

95銘柄。東証1部売買代金は1兆5053億円だった。

 過去の数字とはいえ1─3月期実質国内総生産(GDP)が年率でプラス4.9%と米

国(プラス3.2%)とユーロ圏(プラス0.8%)を上回る高い伸びを示した日に、日

経平均は大台を割り込むことになった。後場に仕掛け的な先物売りが入ったためだが、相

対的に進む円高が日本の輸出企業の業績見通しへの不安を強めていることは確かだ。

 前日はユーロ安の一服で買われたソニー<6758.T>、任天堂<7974.OS>、オリンパス

<7733.T>など欧州売上高比率の高い銘柄は、きょうはいずれも日経平均よりも高い下落率

となっている。 

 

 三菱UFJ投信・戦略運用部副部長の宮崎高志氏は「米国の『出口戦略』観測でドル高

/円安が進み、日本企業の業績回復が進むとの見方から国内輸出株などが買われてきたが、

欧州のソブリン問題によるユーロ安/円高の影響で、対ドルでも円高気味に進んでおり、

これまでの投資戦略はいったん仕切り直しとなっている」と話す。日本株のパフォーマン

スがこれまでよかっただけに、利益確定売りの対象にもなっているという。

 仕掛け的な売りが主体で、実需売りはそれほど多くないとみられているが、前日後場に

見られたような国内投資家の押し目買いが乏しかったことも大台割れの背景となった。

「韓国と北朝鮮の間の緊張感が高まっており、買い手が乏しい。いったんショートカバー

が入る可能性もあるが、トレンドは下向きだろう」(大手証券トレーダー)という。

 聯合ニュースが20日、韓国哨戒艦の沈没事件で、北朝鮮の魚雷による攻撃が濃厚との

調査結果が出たことを受けて、北朝鮮は韓国が制裁を課せば、戦争を含めた強硬措置をと

ると主張したと報じたことで、マーケットの警戒感は高まっている。

 一方で心理的な節目を割り込んだことで反発が近いとの見方も出ている。丸三証券・副

社長の水野善四郎氏は「信用取引で買った投資家には追い証も発生。ロスカット売りが活

発化してきた。投げ売りが増える局面で当局から新たな施策や方向性が示された場合、潮

目が変わるケースが多い。日本をはじめ世界的に下げが加速してきたここは、そうした動

きが読める局面だ」と述べている。

 個別では、東芝<6502.T>が反落。円高などを嫌気してハイテク株は全般的に弱かったが、

三菱UFJモルガン・スタンレー証券が東芝のレーティングを「2」から「3」に引き下

げたことも売り材料となった。

 同証券は19日付リポートで、半導体事業は好調に推移する半面、ユーロ安もありパソ

コンや薄型テレビ、社会インフラなどの事業にリスクが残ることに加え、事業構造改革費

用の計上などが予想されるとして2011年3月期以降の純利益を従来予想比で下方修正

した。目標株価は590円から520円に引き下げた。

 一方、T&Dホールディングス<8795.T>が逆行高。19日に発表した2011年3月期

連結当期利益予想が前年比35.8%増の330億円と大幅増益見通しになったことが好

感されている。

 りそなホールディングス<8308.T>も上昇。公的資金2兆円の返済を開始する方向で政府

と最終調整に入ったとの一部報道が手掛かり。市場では「業績は比較的堅調であり、資本

関係が正常化すれば素直に評価できる」(国内証券)との声が出ていた。

 (ロイター日本語ニュース 伊賀 大記記者)

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