27日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
- ■株式見通し:こう着ながらも底堅い相場展開に
- ■共同印、21/3期業績予想 営業利益68.1%減の5億円を見込む
- ■前場の注目材料:太陽HD、“三位一体”植物工場、水耕・養殖・昆虫飼育
■こう着ながらも底堅い相場展開に27日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い相場展開になりそうである。
26日の米国市場ではNYダウが83ドル高となり、S&P500指数とナスダック総合指数は共に過去最高値を更新した。
全米で新型コロナウイルス感染件数が安定していることやワクチン開発でさらに前進した報道が好感されたほか、27日のパウエル議長の講演で追加緩和が示唆されるとの期待から、引けにかけて上昇幅を拡大した。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比60円高の23280円。
円相場は1ドル105円90銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行の展開になりそうである。
ナスダックが連日で最高値を更新している流れもあり、225型のインデックス買いによって指数インパクトの大きいソフトバンクG (T:9984)、ファーストリテ (T:9983)などが日経平均をけん引する格好になりそうだ。
また、モデルナのワクチンで明るい兆候がみられたと伝わっており、バイオ株への物色も意識されやすいところであろう。
一方で、米国では27日のパウエルFRB議長講演への期待感が高まっていると考えられ、講演内容を確認したいとする思惑から、積極的にポジションを取りに行く動きは考えづらいところでもある。
そのため、ショートに傾いているポジションをニュートラルにする動きは意識されやすいだろうが、積極的にロングポジションを積み上げてくる展開は想定しづらいところではある。
物色については米国市場の流れからグロース優位になりそうである。
ただし、ワクチンで明るい兆候との報道のほか、パウエルFRB議長講演での新たな金融政策が示されるとの思惑から、バリュー株へのポジションを意識されてきやすいだろう。
国内では28日に安倍首相の会見が控えているため大きなトレンドは出難いと考えられるが、グロースの利益確定に対して、バリューへのシフトが意識されてくる可能性はありそうだ。
また、足元で強い値動きが続いている中小型株においては、日経平均がこう着となる中で、個人投資家のほか、短期のヘッジファンド等の資金流入が引き続き活発化しやすいところである。
直近IPOなど株価面では相当な過熱感を意識させているが、資金回転は効いていることもあり、値ごろ感からのショートは禁物のように感じられる。
■共同印、21/3期業績予想 営業利益68.1%減の5億円を見込む共同印 (T:7914)は未定としていた2021年3月期の業績予想を発表。
売上高は前期比5.8%減の950億円、営業利益は同68.1%減の5億円とした。
新型コロナが今期中に完全に収束する可能性は低く、業績への影響が続くと予想している。
年間配当については前期と同額となる1株あたり100円とした。
なお、21年3月期を最終年度とする3カ年の中期経営計画の目標数値を取り下げると発表している。
■前場の注目材料・NYダウは上昇(28331.92、+83.48)・ナスダック総合指数は上昇(11665.06、+198.59)・シカゴ日経225先物は上昇(23280、大阪比+60)・1ドル105円90-00銭・SOX指数は上昇(2250.23、+7.17)・米原油先物は上昇(43.39、+0.04)・日銀のETF購入・米経済対策効果への期待・コロナ向けワクチン開発の進展・太陽HD (T:4626)“三位一体”植物工場、水耕・養殖・昆虫飼育・かんぽ生命保険 (T:7181)営業再開にかじ、時期は明言せず、信頼回復へおわび行脚・旭化成 (T:3407)賃貸住宅設置の太陽光電力、川崎製造所で利用・ホンダ (T:7267)タカタ製エアバッグ問題、米で和解金100億円・東京ガス (T:9531)シンガポール社からバイオマス発電2社取得・H.I.S. (T:9603)スタンデージと中小海外事業支援で提携・トヨタ (T:7203)ソフト主導加速、持ち株会社、クルマづくりの力生かす・朝日インテック (T:7747)大阪の研究開発拠点規模2倍に・協和キリン (T:4151)骨髄の赤血球産生促す、腎性貧血治療剤・岡本硝子 (T:7746)深紫外線高反射インク開発、アルミ塗布でウイルス不活化効果・三菱ケミHD (T:4188)6インチGaN単結晶基板の量産前倒し、5G・パワー半導体向け☆前場のイベントスケジュール・10:30 中・7月工業利益(6月:前年比+11.5%)
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