[1日 ロイター] - 米電気自動車(EV)メーカー、テスラ (O:TSLA)は1日、上場後初となる株式売り出しを実施し、最大50億ドルを調達すると発表した。調達資金はバランスシートの強化や一般的な企業活動に充当するという。
テスラは既存車種の生産を大幅に拡大する意向で、ドイツのベルリンやテキサス州オースティンに新工場を建設すると発表済み。また、電動トラック「テスラセミ」やピックアップトラック型EV「サイバートラック」など新車種の発売も計画している。
今年2月には株式売り出しで20億ドルを調達する計画を発表していた。
ゴールドマン・サックス、BofA証券、シティグループ・グローバル・マーケッツ、モルガン・スタンレーなど10社が株式売り出しを手掛ける。
ロス・キャピタル・パートナーズのアナリスト、クレイグ・アーウィン氏は、今回の株式売り出しは驚きではないとし、「建設中の工場や新たな成長戦略に向け、資金が必要だ」と述べた。
一方、モーニングスター・リサーチのアナリスト、デビッド・ウィストン氏は、最終的な調達額は不明と指摘。テスラの現金および現金同等物は6月末で86億ドルあり、「驚異的な株高を活用するのは理解できるが、今は現金を必要としていない」と語った。
テスラ株価は寄り前の取引で約8%上昇していたが、株式売り出し発表を受け、午前の取引では一時5.5%安の470.51ドルまで下落した。
1対5の株式分割を発表した8月11日以降では、株価は70%上昇し、分割直前には2000ドルを超えていた。
時価総額は約4650億ドル。