[5日 ロイター] - 映画館運営世界2位の英シネワールド (L:CINE)は今週、英国と米国の全ての劇場を一時閉鎖する。最大4万5000人が当面失業することになる。
シネワールドは、人気スパイ映画「007」シリーズ最新作といった大型作品の公開延期を製作会社が決めたことを受け、米国で映画館「リーガル」536カ所、英国で127カ所の「シネワールド」と「ピクチャーハウス」を8日から閉鎖せざるを得ないと説明した。再開時期については明らかにしていない。
失業者数には自社従業員のほか、清掃員や警備員といった数千人の補助スタッフが含まれるという。
シネワールドはまた、追加の資金調達についてあらゆる方法を検討していると表明。今年に入ってから80%以上値を下げている同社の株価は5日、取引開始から10分以内でさらに60%下落し、過去最安値を付けた。
シネワールドは、新型コロナウイルスに伴う制限措置が緩和され始めたことを受け、7月に劇場を再開し始めていた。ただ、「ジェームズ・ボンド」最新作である「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」の公開が来年に延期されることが発表されるなど、回復期待に水を差されている。