日経平均<.N225> 日経平均先物6月限<0#2JNI:>
前場終値 9686.48 (-82.22) 前場終値 9680 (-80)
寄り付き 9747.26 寄り付き 9730
安値/高値 9658.44─9747.26 安値/高値 9650─9750
出来高(万株) 76562 出来高(単位) 50110
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[東京 1日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は反落した。外為市場でや
や円高に振れたことを受け、薄商いのなか主力輸出株を中心に売られ、日経平均は970
0を割り込んだ。
前場の取引で、先物に約100万枚の売り注文が出され、誤発注の可能性もあるとみて、
一斉に買いが入った局面があったという。大部分は取り消されるなどの経緯があり、情報
が錯そうした。
前場の東証1部騰落数は値上がり597銘柄に対して値下がり898銘柄、変わらずが
174銘柄。東証1部の売買代金は4909億円となった。
米国と英国が前日休場だったことを受け、東京市場は全般的に薄商いだった。注目され
た中国の5月購買担当者指数(PMI)は4月の55.7から低下したものの、ほぼ予想
通りで市場への影響は限定的だった。景気の拡大・縮小の分岐点である50は15カ月連
続で上回っている。
寄り付き直後に入った日経平均先物への大量の売り注文に関しては「日系の中堅証券が
誤って発注したとの観測が出ている。180枚ずつ分割されて出ているのでマシンによる
発注ではないか。合計で約100万枚、金額で10兆円の注文が出され、すぐに取り消さ
れたが、5000枚、500億円分が約定してしまったようだ」(準大手証券)との声が
出ている。
このほか、「売り注文を出したのは外資系ではないか」(大手証券)、「取引は成立し
ていない」(邦銀)など市場では情報が錯そうした。これについて大証は取材に対し「個
別の注文内容には答えられない」(広報室)と答えた。ただ市場関係者によると「売買高
に影響を与えていないことと、短時間で落ち着いたことをみると誤発注の可能性がある」
という。
日経平均は9700円を割り込むなどさえない。指数が一進一退となる中で、材料株物
色が目立った。準大手証券トレーダーは「休場明けの米株の動きを見たいとのムードもあ
り、主力株に対するフローは少なく、材料株に短期筋の資金が流れる傾向だ。全般的に手
掛かりに乏しく模様眺めになっている」と述べた。
個別銘柄では、ホンダ<7267.T>が昨年12月以来の安値圏での取引が続いた。ストライ
キで操業を停止していた同社の中国南部の部品工場では、大半の従業員が会社側の賃上げ
提案を受け入れ、一部の工程では生産が再開。しかし、大手証券の株式トレーダーはホン
ダ株について「操業停止が業績に与える影響などを懸念し売られている」との見方を示す。
(ロイター日本語ニュース 吉池 威記者)