[東京 30日 ロイター] - 三菱重工業は30日、国産初のジェット旅客機「スペースジェット」事業の凍結を正式発表した。開発費は2021年度からの3年間で累計200億円に圧縮する。過去3年間は累計3700億円だった。度重なる設計変更で開発が大幅に遅れていたところ、新型コロナウイルスの感染拡大で顧客である航空会社の業績が悪化。受注も当面見込めなくなったことから、凍結を決めた。
泉沢清次社長は同日の会見で、スペースジェットの開発状況と市場環境を踏まえ、開発活動は「いったん立ち止まる。飛行試験は見合わせる」と述べた。ただ、運航に必要な認証である「型式証明」の取得に向けた文書作成の作業は続けるとした。直近で21年度以降としていた納期については「新たな設定をしていない」と語った。
(白木真紀 編集:田中志保)